田舎料理 草ノ戸

2015年6月28日日曜日 12:02
西ノ京まで移動してたらお昼時になるなと思い、予定を繰り上げ。先にランチに行くことにした。
法隆寺方面から北上し、渋滞にハマりながら、左に行ったら薬師寺かと思いつつ、薬師寺東口交差点を東に折れる。

20150628_115714
この日に選んだのは、『草ノ戸くさのえ』という萱葺屋根の古民家を改装した店。ガイドブックの中から当日食べたいものを考えようとしてて、ここに決めた。もしダメなら他に回るくらいのつもり。
11時の開店に合わせるかたちになったから、数台しか停められない駐車場だが悠々入れた。
門をくぐった先に水車がある。

余談。
口コミサイトで丹念に調べて予約するという手もあるけど、観光客に優しくない店もチラホラ。旅先では、大当たりを引くよりハズレを引きたくないと考えるようになった僕は、敢えてるるぶやぐるなびを使うことにしてる。

中で予約してないけど大丈夫か確認すると、空いてるとのこと。だけど、通された座敷のほとんどが予約席とされてて、2つしか空いてなかった。入れて良かった~。
その2つのどちらでも良いと言ってくれた。ただ、手前のほうは12時から来られるから賑やかになるかも知れない、真ん中の席のほうが良いかも、とまで付け足してくれた。心配りのある店員さんだと感心。

さらに、昼メニューの説明を一通りしてくれた。
気になるものは絞れたから、風流弁当けんずいと奈良のうまいもの万葉弁当を、二人で分け合うことにした。この2種類の違いは、ご飯が前者は黒米で後者は茶飯、それと刺身がマグロとイカか、刺身こんにゃくか。

静かな座敷で、ゆったりお茶と干しイチジクを頂きながら待ってると、ほどなくして配膳されてきた。
提灯をかたどった重ね器とこんにゃく田楽、味噌汁、香の物。提灯の一段目にお造りや煮炊きものなどが入ってて、二段目にご飯。
その中の干し柿を使った和菓子は、どこで買えるのか問われることが多いのだそう。僕らにも売ってる店を教えてくれた。

しかし僕が一番美味しかったのは、香の物。奈良漬なんだけど、もろみで和えてある。この発想が素晴らしい。
とはいえ、奈良漬の一種なんだし、そのうちどこかで売ってるだろう――と、高を括ったのが間違いだった。土産物屋に寄るたびに探したが、全然置いてない。
後日調べてわかったのが、『本家寿吉屋ほんけじゅきちや』の薬師味噌というものだってこと。この店の前を、薬師寺行くときに横切ってたのに!そうと知っていれば寄ったものを……失敗した~。

話を弁当に戻そう。
茶飯は、出されたお茶と同じものを使って炊いてるみたいで、同じ香ばしい風味がする。嫁に一口分けてもらった黒米ご飯も美味しくて、どちらかといえばこっちのほうが好み。
刺身に田楽にと、こんにゃくだらけになるけど、これらも良かった。季節の品々も丁寧に作られてるのが判る。
意外とボリュームが多くて、おなかいっぱいになった。

総じて奈良の食べ物って地味で素朴。だけど、派手さが無くても、美味しいものは美味しい。接客も良くて、気持ち良く過ごせるし。
少々値が張るけど、旅行ならこういうランチも良いんじゃないかな。

サイト内検索