奈良市役所にある平城京復元模型は巨大かつ精緻
2017年11月24日金曜日
17:57
奈良市役所の1階ロビーに平城京の復元模型がある。これを知った僕は、機会があれば是非ともこの目で確かめたい!と強く思った。飛鳥・奈良時代の宮跡巡りを計画するにあたり、各宮の復元模型がないか探した結果だ。で、これがとにかく凄い!
近くには
四天王寺を発ったのが16時前。奈良市役所が閉まるのが17時半。これなら間に合うじゃないか。阪神高速から第二阪奈道を経由して、市役所近くのコインパーキングに到着したのが16時半過ぎ。市役所に来庁者用の無料駐車場があるけど、手続きしに来たわけじゃないので遠慮した。
正面玄関に回って市庁舎内へ。当然だが、役所なので平日しか空いてないことに留意したい。
まず玄関ホールの左手にあったのが、第一次大極殿復元模型1/10スケール。1995年の制作とのこと。この縮尺でも結構な迫力。
平城宮跡にある原寸大のは、これをベースに再検討して2010年に復元したと。
ロビーをさらに奥に進むと、平城京の大型ジオラマ!市役所の移転に伴って1977年に制作されたそうだ。1/1000スケールで復元されており、幅約8m、奥行き約6m。現在でいえば、東は春日大社、西は菖蒲池駅、北はヒシアゲ古墳、南は大和郡山市の羅城門橋あたりにまで及ぶ。地図で確認すれば解るが、とんでもない広さ。
宅地規模と戸数は文献史料を基にし、貴族邸宅までも存在が確からしいものは再現という徹底ぶり。復元された宅地はなんと約7200戸!
これほど巨大でありながら精緻。薬師寺や興福寺、朱雀門など、実際に行ったことのある場所を探してみたり、いつまで眺めていても飽きなさそう。奈良時代にタイムスリップして、その上空を飛んでいるかのようだ。
模型の周囲をグルグルしていたが、閉館ムードが流れる庁舎内の空気を察し、出ることにした。もっとゆっくりしても良かったかも知れない。
続いて、市役所を出て国道369号線沿いに西へ200m。そこには長屋王邸跡の記念碑が立っている。
長屋王邸跡は、奈良そごう建設前の発掘調査で発見された。遺跡の上に建てられたため、デパートでありながら地下売場が造れなかったという。そごう閉店後イトーヨーカドー奈良店が開業したが、それも2か月ほど前に閉店してしまった。
ロゴが剥がされシャッターの下りた建屋には、物寂しさが漂う。長屋王さんちが閉まってるみたいだもん。
ちなみに、2018年春には新しい商業施設がオープンする予定。
平城京模型、長屋王邸跡と巡ると、自然とその歴史の流れが思い起こされる。
元明天皇が平城京に遷都、太安万侶が古事記を完成、元正天皇が即位、舎人親王らが日本書紀を完成、聖武天皇が即位、そして長屋王の変が起こる……この時代のロマンの濃密なこと!
2年前に初めて平城宮跡に行ったときと今の、自分の変化に我ながら笑ってしまう。改めて宮跡を訪れる際には、もう一度復元模型を見たいなぁ。