黄泉比良坂は島根県松江市に在った
2016年2月19日金曜日
12:09
黄泉比良坂とは、あの世(黄泉の国)とこの世の境目にあるとされる坂。日本を産んだ夫婦神、イザナギとイザナミが離縁をしたシーンの舞台でもある。
それがなんと、松江市の
余談だけど、死んでしまった愛する人を生き返らそうと死者の国まで行く話って、ギリシア神話にもあるんだよね。星矢の中でもそれをなぞった物語があるし、つくづくそっちを想起させる場所だな。
須我神社から北東へ走り、黄泉比良坂を目指す。幅の狭い道路に入ると案内板が何ヶ所かあり、少し坂を上ると、無事駐車場に到着。黄泉比良坂の駐車場ってなんだ。
数台停められるスペースはあるし、車のほうが便利だけど、JR揖屋駅からも、2キロ弱だから歩いていけないことはないと思う。
駐車場の存在もそうだし、看板があるのもあの世の入口ならおかしな話。だから、わざわざ歩いて戻り、看板を写真に収めた。『黄泉の国への入口 300m先』ッスか……。
駐車場には色々立派な案内板が立ってた。フリーペーパーまで置いてあり、地域の方々の頑張りが透けて見える。かなりマイナーというかマニアックな観光地だと思うんだけど、意外と力入ってるんだな。
ここが黄泉の入口……。
神蹟黄泉比良坂伊賦夜坂伝説地と刻まれた石碑が立てられてる。
傍らには、イザナギが黄泉の軍勢に投げつけた桃にちなんでか、ヤマモモの木もあった。
さらに、イザナギがイザナミから逃げるために坂を塞いだという、
嫁に岩の向こうに行ってもらって、イザナギ・イザナミごっこ。ここに来たらきっとみんなやるでしょ。
誰もいないのをいいことに自由に過ごしてたところ、一台の車がやって来た。大人ばかりの5人グループだ。
先客は無かったし、およそメジャーとは言い難い場所だけに、僕ら以外の観光客が現れたのは、意外というか、日本神話ファンとしては嬉しい思いがした。
彼らに譲るべく、賽銭箱を見つけたので小銭を入れてから、その場を立ち去った。
黄泉比良坂が実在(?)するってだけでも面白いのに、実際に足を踏み入れてみて、なお面白かった。日本神話、とりわけイザナギやイザナミが好きなら必見だと思う。僕は満足だ。短いながらも充実した時間だった。