夕闇の散策が楽しい玉造温泉

2016年2月19日金曜日 18:48
温泉街の散策ってそんなに面白いもんかなぁ。温泉には何度か行ってるけどそれを楽しめた記憶があまりない僕は、今回も懐疑的だった。それはだけど見事に裏切られた。玉造温泉、楽しい!

宿泊する旅館で借りたサンダルに履き替えた僕たちは、その開放感のままに温泉街をぶらぶら。玉造湯神社を参拝したのは別エントリーの通り。

20160219_164738
玉湯川沿いに歩いててまず目に付くのが、“カワイイ”ものたち。姫神広場すぐそばの『姫神さまの大冒険』と題した案内図は、イラストのテイストが良い。最後が自分とこの宣伝ってのがまた控えめで可愛いじゃない。

20160219_165320
何気なく足下を見れば、マンホールに勾玉がデザインされてた。凝ってるなぁ。マンホール女子の気持ちがちょっと理解できる。

20160219_165421
橋の欄干にも勾玉とウサギの意匠。どこを向いても楽しませてくれるような感じだ。

20160219_165930
こちらはまがたま橋。玉造の地を意識したら、勾玉モチーフが増えるよね。でも、こういうわかりやすい仕掛けって良いと思う。

20160219_170312
これも勾玉を模った島。しあわせ青めのうと称し、中心にある青めのうの原石に触ると幸福が訪れるとかなんとか。残念ながらこの日は水嵩が高くて川に沈んでた。

足湯があちこちにあるのも特徴。温泉街のシンボル姫神広場だけでなく、川辺にも複数あった。歩き疲れたときに浸かったら、さぞ気持ち良いだろうな。

20160219_171131
笑える看板もあった。フムフム、伊勢神宮まで480キロで、徒歩4日かぁ……ってバカヤロウ。なんでもないところにまで工夫されててスゴいよ。

20160219_173403
玉造湯神社近くの宮橋は、撮った写真に鳥居が写り込んでると恋が叶うとか。とっくに二人の恋は叶ってるけど記念撮影に興じた。カメラ台まで設置されてたから、周囲に誰もいなくてもツーショットが撮れる。

20160219_174637
温泉街に点在する神話のオブジェは全部で8個。場所を調べずに、どこにあるかな~って探し回ってみたんだけど、これが結構面白かった。
造形が凝ってて、佐太大神さだのおおかみ誕生神話はキサカヒメとその足下に赤ん坊のサダ、さらに洞窟に刺さる黄金の矢と、単なる立像に終わらない。

20160219_180141
八俣大蛇退治神話は、8つの頭を持つヤマタノオロチと対峙するスサノオという構図で、奥行きがある。
なんかその顔に見覚えがあるなと思ったら、“せんとくん”を創った籔内佐斗司氏の作品群だった。道理で。

20160219_174943
太陽が沈み夕闇が差し迫ると、街路灯の柔らかな明かりに照らされて、あたりはぐっとロマンティックな雰囲気になった。日中は神社巡りしてて温泉到着がこんな時間になっただけだから、狙ったのではなくたまたまだけど、良い時間に行ったなと。

20160219_180629
きらきら橋はまさにそんな時間帯にこそ真価を発揮するようだ。キラキラ光ってるのは神様のおうちなんだって。橋に描かれた雲と相まって幻想的な光景。この絵は明るいときにも見てみたかったな。

川の両サイドの道をぐるっと歩いて、姫神広場に戻る。姫神像と足湯以外に、フリーペーパーやマップが置かれてた。この冊子も丁寧に作られてて非常に好感が持てた。

20160219_182055
最後に『姫ラボ』に寄って、石鹸の試供品を貰った。キャンペーンを張ってるらしく温泉街宿泊客は引換券を渡されてたのだ。嫁が店頭でも石鹸を試させてもらったんだけど、泡がまったく潰れないのには驚いた。一度使ってもらえれば、価値を理解してもらえるはず――そんな店側の自信が垣間見える。

これは余談だけど、温泉街を歩く女の子たちには美人が多かった。そもそも行き交う人の女性率がやたら高い。美肌の湯として名高いうえにパワースポットもあり、やはり女性に支持されてるんだねぇ。そういえばまち全体も女性客を意識してるよなぁ。

他にも湯薬師広場や湯閼伽の井戸など、見所いっぱい。期待してなかったってのはあるけど、それにしたってこれほど遊べるとは思わなかった。様々な工夫がなされてて、なんというか、まちの人々の愛が感じられたよ。僕は玉造温泉が好きになった。次に島根に旅行する際にも、ここで一泊しようかな。

サイト内検索