クルーズのあとは、番号分けされた数名ずつでバンに乗り、『Mount Tantalus（タンタラスの丘）』へ。

この時のドライバーがまたユニークな人だった。
結構若い男性で、タキシードを着てるが、着せられてる感がありあり。日本語は苦手みたいだけど、たどたどしく説明したあとに必ず、「アリガトゴザイマシタ」と付けて話す。小太りなその風貌と相まって、なんとも言えない愛嬌があった（笑
そんな彼の名はカルロスくん。

ルックアウトまでは舗装された山道。六甲ほどではないけど、それなりに急カーブも。
ポイントに着くと、カメラスタッフがお出迎え。夜景と人物を両方綺麗に撮れるから、その写真を買わないかという。でも要らない。僕のカメラでもそこそこイケるはず。


あまり期待してなかった夜景だけど、思いの外美しい。船から見たのとは、また違った魅力がある。
リンちゃんと並んで眺めてると、カルロスくんが写真を撮ってくれるという。なかなか気さくなんだな。
撮影したあと彼は、iPadを僕らに見せてきた。地図アプリを用いて、ここから見える物を教えてくれるようだ。どもるような独特の喋りだけど、大体聞き取れる。
嬉しそうに解説してくるので、『モアナはどこ？』って聞いてみた。すると、『モアナサーフライダーはこれですよ。ほら、ほら』と、地図を拡大してホテルを映し出し、さらに画面上の視点をトップビューから斜めに傾けたりして、建物が立体的に表示されるのを見せてきた。
あの夜景のどこに、ホテルがあるか聞きたかったんだけど、君はただ新しいiPadを自慢したかっただけなのね(^▽^;)
それでも、楽しくお喋りはできそうだと思い、ダイヤモンドヘッドを映したときに、今朝そこに登った話をしてみた。だけど、iPad大好きカルロスくんは、『そうですか。それでね……』とサラリと流して解説を続ける。
そうして気の済むまで一方的に喋ると、今度は別のカップルに見せに行った。おいおい（笑
変な人だけど、なぜか憎めないキャラだね。

帰りは、それぞれの宿泊先まで送ってくれた。
その道中、ラジオから聞こえてきた曲に、僕たちを含む乗客みんなが反応。ウクレレに乗った歌声が、日本語だったからだ。しかもおかしな歌詞で、日本のタレントYOUみたいな声。
帰国後調べてみたらアタリ、YOUの『ウクレレ踏んじゃった！』という歌だった。

綺麗な景色を観に行ったはずなのに、妙な出来事が多かったような（笑