五大山白毫寺の九尺藤

2023年5月1日月曜日 10:53

白毫寺びゃくごうじは兵庫県丹波市にある寺で、山号は五大山。長く伸びるさまから「九尺藤」と称される藤棚が有名ながら、九尺ふじまつりは疫禍でここ数年中止を余儀なくされていた。それがようやく復活するということで、初めて行ってきた!

寺伝によると、慶雲二年(705)法道ほうどう仙人により開基され、天竺から伝えられた薬師如来を本尊とするという。『丹波志(寛政六年(1794)永戸貞・古川茂正)』にも、ほぼ同様の縁起が記されている。
法道は、『元亨釈書』によれば天竺(インド)の人で、中国経由で来日し、播磨国印南郡法華山に住んだといわれる、伝説の仙人。孝徳天皇の病を治すほど優れた法力の持ち主で、播磨を中心に草創の縁起をかける寺院は多い。
中興の祖とされる慈覚大師じかくだいし円仁えんにんは、遣唐使として入唐し、五台山を巡礼。帰国後、白毫寺周囲の山並みが五台山に似ていることから、山号を五台山(のちに五大山と改称)と命名したという。
実際の創建時期は不詳としかいいようがないけど、鎌倉時代には七堂伽藍が建ち並んだといい、安土桃山時代に兵火で焼失しながらものちに再興し、現在の寺域も割合広いことから、人々の信仰を集める名刹であることは疑いない。

嫁も僕も花を愛でるのが好き。藤の名所に行きたくて白毫寺を知ったのだけど、前述の通りの状況で、再開を心待ちにしていた。僕ら以外の多くの人たちもそれは同じだったようで、平日だろうと周辺道路に渋滞が発生するほど、大盛況のようだ。となれば、朝イチを狙うしかない。
いつもより早起きして、阪神高速北神戸線から六甲北有料道路を経由して舞鶴若狭道を北上。春日ICで下りてさらに北へ進んでいくと、どうやら前後の車もお仲間らしい。そうして予定通り8時半前に着いたんだけど、前の車は臨時駐車場へ案内されていた。混み合うから、開始時刻を前倒ししたのか。次の僕たちは、スタッフの方に先に進むよう促された。行ってみると、軽自動車用の小さな駐車スペースが。入口に近い所に停められて、ラッキーだったね。
聞いたところによると、臨時駐車場は地域住民の方が提供しているそうだ。しかも無料。舗装されていないけど白線引きが行われていたし、配置されたスタッフさんたちはおそらくボランティア。なんて地域に愛されているお寺なんだろう!


立派な寺号標。受付にて参拝志納金ひとり300円を納めたら、石門を通って境内へ。


心字池しんじいけに架かる太鼓橋は、元禄年間頃のものと考えられている。


山門脇のケージには、仏教の守護神クジャク。上尾筒を広げるのは求愛行動のほか、縄張りを主張するためにもするらしいので、穏やかに過ごしてくれているのはむしろ良いことかなぁと。
それから本堂をお参り。地域の方々の支えやお寺のご厚意でこれから藤を見られるのだから、志納金だけじゃ気持ちの上で足りないと思えて、お賽銭に感謝を込めた。で、本堂の写真を撮り忘れた。


そしてその奥には九尺藤。120mに及ぶ藤棚は圧巻だ。垂れた藤はさすがに九尺(2.7m)はないものの、三尺を超えるほどあり、とても優美。どこまでも紫のベールが続く。


藤の木の枝ぶりがまた見事。今まで意識したことなかったけど、こんなに大きく広げるんだ。
観光客はそれなりに多いが、ローアングルだと写り込まないし、そうでなくても案外避けて撮影できる瞬間がある。


数日前の激しい雨で上部は散ってしまっているとはいえ、間近で見たり下から見上げる分にはまったく問題ない。地面が粘土質で水はけが悪いためか、ぬちゃぬちゃするのには注意した。
一眼レフを携えた人が色んな構図を試していたように、嫁も気の済むまであれこれフレームに収めていた。


それから境内を散策。薬師堂前のノムラモミジも、丁度見頃を迎えていた。


あの太鼓橋を渡った先にあるのが、この総本堂である薬師堂なんだね。


また、あちらこちらにシャクナゲが咲いていた。

美しい花々を堪能して駐車場をあとにしたら、物凄い大渋滞の横を抜けていくことに。早めに行っておいて良かったぁ。藤だけ見て帰る人が多いので、回転は早いらしいけどね。

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