皇居外苑
2015年5月3日日曜日
17:11
東京駅で降りたのは皇居に行くためだ。披露宴が終わって着替えて荷物郵送して、っていうのが時間読めないから、如何様にもできるように、この日の予定はこれだけ。確保できる時間が短ければ最小限の見所だけ見て、長ければゆっくり散策すれば良い。
幸い割と時間は取れそうだ。
まずは桜田門を目指したんだけど、東京駅からだと結構遠いね。だけど、二人とも歩くの強くなったし、散歩なんだから平気。
皇居の外周をぐるっと回り、お濠を眺めながら進むと、桜田門に到着。
鯱瓦に目が行く。あとは、学校で習った『桜田門外の変』くらいしか思い浮かばない。……とりあえず来たみたいな感じになっちゃったぞ。
“変”って言葉から嫁との会話は広がったし、良しとしよう。
門をくぐって皇居外苑に入る。無茶苦茶広い。背の低い木くらいしか視界を遮る物が無いから、周囲を取り囲むビル群がざっと見渡せる。青空と相まってなかなか爽快な景色。
ここで嫁が見える風景について説明してくれた。「あれは……ビルって奴だ。あれもビルだな。ついでに言うとその隣の建物がビルで、その手前に建つ建物もビル。まぁ、こっから見えるビル的な建物は、全部ビルだ」
確かに某ワイルドな虎さんのセリフを言いたくなるほど、高層ビルだらけだ。それだけ大都会にある、皇居は特殊な空間だと感じた。
思えばこの旅行中、塔に昇ったとき以外は、見事に雑踏を避けるような行動をしてたな。人に揉まれて大変な目に遭ったのは、スカイツリーだけだったし。シンボルプロムナード公園に、芝公園、皇居外苑……ほとんど公園ばっかしやん。
道に沿って東へ行くと、車を通行止めにしたサイクリングコースがあった。横断禁止と書いてあるので、信号のある横断歩道まで行って、向こう側へ。小学生たちも楽しそうに自転車で走ってた。
そういえば、ランニングしてる人も多かったなぁ。
この銅像をよく見ると、小鳥が留まってた。兜飾りの先と、脇のあたりにもう一羽。後者はスズメだと判るけど、上のはなんだろう。
相変わらず、鳥となると目を奪われる僕であった。
この近くの売店『くすのき』も寄りたかった場所。事前に土産物を調べてて、気になってた品があるのだ。
実物を確認して、菊の御紋が入った漆塗りの印鑑ケースと茶筒を購入。蝶があしらわれてて可愛い。印鑑ケースは、今使ってるのが碌なものじゃなかったし、袋入りの茶葉をいっぱい置いてるから、それを入れる茶筒も欲しかったところ。
皇室の紋云々というより、デザインが気に入ったんだよね。良い買い物をした。
何か入れるかもと思って、少し大きめのバッグを持ってたのも正解だった。
ちょっと歩き疲れたので、スポーツドリンク片手に木陰のベンチで休憩。ぼんやり緑を眺めるだけでも、気持ちが良い。
そうそう、嫁の格好が、紺のワンピースにキメキメの盛った髪型(結婚式用にセットしたまま)だから、百貨店のカウンターにいる美容部員みたいだったんだ。これで、眩しいからとサングラス掛けると、もうどこのセレブですかと。
ひと休みしたら、次は皇居正門石橋。
前日の撮影スポットに続きまたしても逆光だが、負けない。絵になる場所だねぇ。
この写真に写った石橋を“二重橋”としてるるぶでは紹介してたけど、厳密には違うってことをあとから知った。
環境省のサイトの二重橋の説明にはこう書いてある。
皇居前広場から正門を経て宮殿へ至る濠に二つの橋が架かっており、手前の橋が「正門石橋」、奥の橋が「正門鉄橋」です。……るるぶに騙された。僕たちも誤認してたよ。ちゃんと奥の橋もチェックしとけば良かった~。
「二重橋」は一般にこの二つの橋を総称して言われていますが、厳密には奥の橋を指します。奥の橋はかつて、「下乗橋」と言われ、橋桁を支えるため、中途に台があって二重構造となっていたことからこの名がつきました。
皇居に関して調べが甘いことは、旅行前から承知してはいたものの、やはりしっかり情報を仕入れておくべきだな。反省。
ただでさえだだっ広い外苑内だが、立入禁止にしてあるクロマツ林は、人もいないからますます開放的に見える。
木々の合間から東京駅。こんな場所を見つけると、ちょっと嬉しい。
ここまで巡って、なんだか満足してしまった。まだ時間に余裕はあったけど、もう良いか。多少疲れが残ってたのも知れない。
嫁がいいよと言ってくれたので、空港に向かうことにした。
のんびり歩くだけでも楽しいもんだ。