なんばグランド花月の公演に感動

2015年3月5日木曜日 17:30
コインロッカーからボストンを取り出し、御堂筋線で天王寺駅からなんば駅へ移動。
着いたら今度は、近鉄の大阪難波駅の西改札口近くのロッカーに、バッグを放り込む。
それから特急券売場に寄って、伊勢神宮参拝きっぷの乗車券を受け取った。
これで気兼ねなく鑑賞に専念できる。

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なんばグランド花月(NGK)へは、途中まで公式サイトの案内通りに向かい、案内板が見えたところで、ゲーセンの中を通ってショートカット。
ここの前に来たのは学生時分以来。中に足を踏み入れるのは、初めてだ。なんとも感慨深い。
入口では、明石家さんまの着ぐるみがファンサービスしてる。
ど平日でも人が多いな~。

僕らが観るのは14時30分からの本公演。
まずは自動発券機とやらを探し出し、予約番号を打ち込んでチケットを入手した。

近くにオフィシャルグッズショップがあったので、何が置いてあるのか物色してみる。職場へのばら蒔き用の土産は、あとでここで買おう。
と言ったら嫁が、公演終了後は混雑するはずだから、今のうちに買ったほうが良いと。さもありなん。助言に従い、さっさと購入した。
劇場内は飲食自由。飲み物くらいは要るだろうと、他にペットボトルを1本買った。

開演時間が迫りつつあるところで、エスカレーターで2階へ。
トイレだけ済ませたら、劇場入口に向かう。

すると、モギリの横にどこかで見た覚えのある顔が。
――って烏川さんじゃないか!ひょっとこや口笛ネタでお馴染みの烏川耕一が、入口に立ってるのだ。
前にいたオバチャンは、写真をねだって一緒に撮ってもらってた。
……いいなぁ。と思ったけど、やっぱり言い出すのが恥ずかしい。で、結局スルー。
今にして思えば、撮ってもらえば良かったなぁと、ちょっぴり後悔してる。だけど近いんだし、また行けば誰かに会えるかも知れないし、その時こそは。
少し面白かったのが、嫁が彼に気づくのが遅かったこと。最初はどこのお偉いさんだと思ったそうだ。そんなただのオッサンと写真撮りたいなんて、変わった観光客だと。いやいや、関西では有名な芸能人ですよ~。

チケットサイトで、検討段階では1階席にも余裕があったけど、いざ購入する日となると2階席しか取れなかった。
指定席に座り、場内を見渡してその理由が判った。修学旅行生が大勢いたのだ。あとでこれも判ったことだけど、2校来てて、1校は1階席、もう1校は2階席に陣取ってた。
僕たちの前の列までが丁度学生たちで埋まってて、見た感じ中学生かな。座り方のマナーが悪かったから、それだけ軽く注意した。
彼らのお陰か、場内ほぼ満席。

開演前、幕の前に無名の若手芸人――たぶん『いらんいらん』っていう名前のコンビ――が、場を暖めるべく現れた。所謂“前説”である。
で、これが意外に面白かった。「いらん、いらん」って言ったり観客に言わせたりするのが持ちネタのようで、ノリの良い学生たちに彼ら自身を「いらん、いらん」って言われてヘコんでたのがおかしい。

そして、いよいよ幕が上がる。

漫才は、学天即がトップバッター。たま~にテレビで見掛ける二人だが、実に正統派。こういうほうが好みの僕にとっては、この日一番面白かった漫才が彼らだった。しかも、場の空気を巧く掴んでたというか、ライブで漫才やってるってのがスゴク感じられた。よもや初っ端からこんなに笑わせてくれるとは。今後このコンビには注目しよう。
続いては、オール阪神・巨人。いきなり大御所登場で、ちょっとビックリ。しかし先程とは逆で、会場無視でネタを喋るだけ喋って引っ込んだ感じ。面白くない。期待はずれ。ネタ云々より、その場その場の空気を掴むことのほうが、大事なのかも。なんて素人ながらに思った。
漫才ばかりが続くのではなく、合間にはコントも入った。ええ声幼稚園はつまんなかったけど、介護しなくていい老人ホームの話では、華麗なブレイクダンスを披露してくれて、驚嘆した。
嫁が一番面白かったと言ってたのは、メッセンジャー。彼らの漫才は久しぶりに聴いた。アンパンマンネタが、世代的に学生たちにもウケてたように思う。
それから、ベテラン所でWヤング。あんまり印象に残ってない。歳いってるな~くらい。
最後に大木こだま・ひびき。昔は好きな漫才師だったんで、見られただけで充分。ネタは知ってる定番の奴だったし、チッチキチーは滑ってたし、若い学生たちにはまるで受け入れられてなかったし。それに、たくさん漫才やらコントやら見てきたから、この頃にはもうおなかいっぱいで、正直もういいですって感じ。

幕の途中、西川きよしがステージに登場。なんでも、劇場で最高齢の人が挨拶に立つのだとかで、前は坂田利夫(アホの坂田)がされていたそうだ。その坂田師匠から、「おまえやれ」って言われて、今はきよし師匠がやってると。
や~、まさかきよし師匠を拝見できるとは思わず、それだけで感激した!最近では朝ドラ『マッサン』に出演してるのを観てたしね。
彼の話で、修学旅行2校とトヨタ系列の会社という団体客がいると知った。
それ以外の話といえば、ほとんど坂田利夫のアホ伝説。きよし師匠の話術というより、坂田師匠の存在自体が面白過ぎる。
この挨拶もそうだし、敢えて下調べせずに行ったから、嬉しい驚きが色々あったよ。

漫才がひとしきり終わり、幕は一旦下りて、休憩時間になった。ここまでで2時間。
休憩はそんなに長くなくて、嫁が急いでお手洗いに行って帰るほどの時間しかなかった。間に合って良かった。

後半はよしもと新喜劇。
先に出演者がアナウンスされたんだけど、諸見里大介の名前だけで学生たちは大ウケ。世代によってウケる人、ウケるネタがハッキリしてるな~。確かに彼は面白いけどね。

待ちに待った新喜劇の舞台。「ホンワカパッパ、ホンワカパッパ」とお馴染みのテーマが流れ出すと、自然と気持ちが高ぶってくる!幕が再び上がっていく。
タイトルは『昼顔妻とおたふく顔の夫』。内容は3月28日にテレビ放映されるそうだ(後日放送を観たが、この日収録したものではなかった。ネットで調べたところによると、土曜日の2回目の公演らしい)。
この日を選んだのは、好きな座長が川畑泰史さんだというのもあるけど、一番は、Mr.オクレ目当てだったりする。ちなみに、小藪は嫌いなので避けた。
開演前に見掛けた烏川さんはもちろん出てるし、浅香あき恵さん、高橋靖子さん、島田一の介さん、島田珠代さんといった好きな芸人さんたちが大勢出演してて、本当に観に行って良かった!内場勝則さんも出てて、座長が他の座長の公演に出演することもあるんだなぁと。

川畑さんの登場での「カー!」とか、あき恵さんの鼻脂ネタとか、生で観られて嬉しい。
目当てのMr.オクレはやっぱり面白かった。ただそこにいるだけで笑えるなんて、得だよなぁ。「あほ~」も聴けた。あの独特の間がたまらん。
今別府直之の「ピュッ」がまったくウケなかった。最近のテレビでは拍手貰えてたから、拍手しようと待ち構えてただけに、肩透かし食らった気分。いや、僕も面白いとは思ってないんだけどさ。
諸見里の滑舌の悪さは、何度聴いても笑える。
松浦真也さんのギターもかなり好き。

舞台ならではだな~と思ったシーンもいくつか。
珠代さんが「ユニバーサルスタジオジャパン」を言えずに噛んでしまい、半笑いでリカバリーしようとしたり。
内場さんが取り出したキュウリがしおしおで、アドリブ入れながら心配そうに川畑さんが食べたり。
川畑さんが島田さんにぶつけたパイナップルが、予定外に跳ねて再度頭にぶつかり、かなり痛そうにしてたり。

テレビ放映で暗転してる部分は、実際に舞台でも暗転してたことは発見だった。
尺は約45分で、これもテレビとほぼ一致する。
つまり、いつも観てる物そのまんま。これは良い意味で。
加えてあのライブ感。
公演全体では約3時間に及ぶ。
これで前売り4200円は安い!と僕も嫁も感じた。目一杯笑わせてもらった。誤解を恐れずにいえば、感動した。

そう、僕たちは笑うために行く。
お笑い芸人というが、芸は芸。笑いも立派な文化・芸能だと思う。人を泣かせるのは難しいが、人を笑わせるのもまた難しい。
そんな芸能に触れる機会と考えれば、修学旅行にも適したものだといえる。学生たちが、そこまでのものを感じ取って帰ってくれたかは、定かではないけど。

余談。
公演終了時間がわからず、とりあえず余裕をみて17時半の特急列車を予約してたんだけど、結果的にはギリギリ。ネット情報では2時間くらいとか書いてたのに、あれは週末の場合なのかな。
そのせいで、中ほどから時計を気にしつつの鑑賞だった。最悪途中で抜け出すことも考慮してたけど、幸い15分ほど時間を確保でき、電車の定刻には間に合った。
移動するので精一杯で、土産物を買うどころではなかった。先に済ませておいて大正解。嫁が助言してくれたお陰だ。エライよ、リンちゃん!

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