函館の夜景は霧で見られない日もある

2017年5月25日木曜日 23:10
函館山から望む夜景は世界三大夜景とも称される、函館観光のメインスポット。しかし気候条件によっては、深い霧に覆われ、まったく見られないこともある。晴れとか雨とかは関係ない。特に初夏がリスキーらしいが、5月でもダメな日に当たってしまった。


散策のあとは、最大の目的である夜景観賞。二十間坂を登り、函館山ロープウェイの山麓駅に向かった。
相変わらず山頂付近には霧が掛かってる。でも、ライトの明かりは視認できる。幻想的な霧夜景が見られるかも知れないし、これから晴れるかも知れない。
日没より前に行って場所取りするつもりだったんだけど、駅付近の駐車場には続々と観光バスが到着しつつあった。
で、施設内にて珍事発生。外国人も多くいるなかで券売機の前まで進むと、スタッフから英語で話し掛けられた。日本語で大丈夫ですよと苦笑しつつ伝えると、低姿勢で謝られた。嫁と僕、どっちが何人と間違えられたのやら。東京のホテルでも似たようなことあったな~。これで二度目。次があったら、その時こそ理由を確かめないと。
行列に並び、ようやくロープウェイに乗ると、中国人の団体に囲まれた。距離がやたら近いのが少々不快。

山頂駅に着いたら、脇目も振らず展望台へ。まだガラガラで、どこでも好きな場所を選び放題だ。
ただ、町の姿を見通すことができないくらいの霧は晴れず。しばらくじっとしてたら、わずかな時間ながらそれが吹き流れて、下の地形が現れた。周囲から歓声が湧く。
しかし、見えたのはこの一瞬だけだった。日没を迎え、徐々にあたりが暗くなるが、逆に霧は濃くなる一方。
おまけに風が強くて冷たい!念のため着ていったダウンジャケットが、これほど有り難く感じることになるとは。それでも、すっぽりフードまで被ってないと凍えそう。いくら北海道で山の上とはいえ、これは5月の気温じゃないぞ。
僕らの隣に陣取ってたおにいさんも、時折三脚から離れて体を温めようとしてた。
外国人や学生などの団体客が、次から次へと展望台にやってきては、視界ゼロの真っ白な景色に落胆して去っていく。まったく何も写らない場所を背景に自撮りに勤しんだり、「なんにも見えなーい」とむしろ楽しそうに叫び走り回ったりするようすを、ただただ見送り続けた。
だけど、いつまで経っても埒が明かない。1時間以上粘ったが、これ以上は無駄だし風邪ひきそうなので、諦めた。後ろ髪を引かれる思いとはまさにこのことか。

帰りのロープウェイに乗り霧を抜けたところで、少しだけ夜景を拝むことができた。でも僕が見たかったのはそんなのじゃない。
夜景のパネル写真の前で記念撮影に興じてる人たちが結構いて、ちょっと笑えた。

残念なことになったけど、予定通り飲みに行こう。旅行にハプニングは付き物、楽しまないとね。
タクシーに乗って向かったのは、『はこだてビール』。『函館ビヤホール』という良く似た名前の店があるから紛らわしい。
『はこだてビール』は地ビールレストラン。ホテルに近くて比較的遅くまで営業してて、かつ美味しそうな店って感じで選んだ。
嫁はヴァイツェンの五稜の星、僕はアルトの明治館で乾杯。山を下りたら寒くないし、ビールが旨い。冷珍イカ3種盛りやジンギスカンなどを肴に、楽しく飲めた。
そうそう、ピアノの生演奏があったのには驚いた。洒落たことするなぁ。
あとは徒歩でスーパーホテル函館まで行き就寝。飛行機にお金かけたぶん、宿泊で節約した感じ。ほとんど寝るだけだしね。

返す返すも残念だった。函館、また来いってことかな。

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