残暑の東京ディズニーシー

2023年9月13日水曜日 18:56

40周年を迎えた東京ディズニーリゾート。4年ぶりのTDRは、そんな節目に訪れることとなった。前回やり損ねたことを全部やりたくて、3か月前から入念に準備。Dハロ(ディズニー・ハロウィーン)にはそこまで興味が無いので、イベントとイベントの合間を狙って旅程を組んだ(つもりだった)。旅にアクシデントはつきものだけど、目一杯遊んできたよ!

三日間の有休を取り、仕事を終えて帰宅したら、簡単に夕食を済ませて一路神戸へ。空港にほど近い神戸ポートピアホテルに前泊した。伝統と格式あるホテルでただ寝るだけなんて、なかなか贅沢。カクテルタイムだけでも利用しようかと考えたものの、この日はあいにく『スカイグリルブッフェGOCOCU』が貸切営業だった。スーペリアツインの部屋は、浴槽も広くて快適に過ごせた。ただなぜかベッドサイドのフットライトがスイッチを押しても消えなくて、わざわざベルキャプテンに電話するのも面倒だしと、使わない枕で光を遮った。遠足の前日寝付けない症候群だけど、無意味な物を連想しないで思い浮かべ続ける方法を用いたら、割とすんなり入眠。
翌朝は5時起床。1時間で身支度し、自動精算機でチェックアウト。神戸空港までは10分ほど。この近さがホテル選びの基準だったからね。さっさと保安検査場を通過し、『神戸旅日記』国内ゲート店にて朝食を購入。淡路屋の名物駅弁「ひっぱりだこ飯」がおにぎりになっていたから、面白くて買ってみた。
7時10分発のスカイマークを取ったんだけど、予約時期によってはANAのほうが安くて出発も早いと、後から知った。次からは神戸発の場合でも比較しよう。着いたらすぐ下りられるように、荷物はすべて機内持ち込みサイズにして前方通路側の席に座ったけど、乗った時に荷物を上の棚に置くのにもたつくのがネック。飛行機はまだまだ経験が足りないな。
羽田空港には定刻より15分早い8時15分着。ここで嫁が、ネイルがひとつ取れていることに気づいた。バスの中でも直せると言うけど、時間にゆとりができたし、せっかくだからカードラウンジを使おう。というわけで、到着ロビー階にある『POWER LOUNGE CENTRAL』へ。此度の旅行のために作ったわけじゃないのだけど、プラチナカードの恩恵に早速浴することになった。航空券を先に、カードを後に提示するとスムースと理解。一人あたりのスペースが広くて電源があるし、作業するのに便利だね。静かなのも嬉しい。烏龍茶を飲みながら暇も潰せた。


すぐそばに羽田空港神社があるのを見つけたから、寄ってみる。狭い通路の奥に、ひっそりと佇んでいた。御祭神は航空殉職者や航空功労者の英霊。旅の無事を祈念して、柏手を打った。
昭和六年(1931)に港区新橋の航空会館屋上に建立された、航空神社が本社。昭和三八年(1963)に羽田空港の旧ターミナル屋上に分霊されたのが当社らしい。平成五年(1993)の第1ターミナル完成に伴い1階に遷されたという。

東京ディズニーリゾート方面のリムジンバスは5番のりば。ギリギリに行ったからか、長い列ができていた。係員さんから乗車券の提示を求められたので、QRチケットを見せる。受け取りに時間がかかるのを嫌って、リュックは膝の上で抱えた。最終的に補助席まで数個出していたので、乗車率は高い。平日の真ん中なのに混んでいるんだなぁ。過半数がランドで下車。僕らが向かうのはシーだ。
バスターミナル・ノースに到着したら、コインロッカーにリュックを預け、いざ東京ディズニーシーへ!


手荷物検査を受けて、9時50分頃インパ。プラザでは、東京ディズニーシー・マリタイムバンドがお出迎え。歓待ムードに心が躍る。嫁も嬉しそう。9月の半ばだというのに残暑が厳しいものの、晴れて良かった。
ところで、公式アプリ「Tokyo Disney Resort App」でできることが増えたことで、パーク内で必要なことはほぼスマホで完結するようになった。パークチケットからして、QRコードを2名分かざして始まった。陽気なブラスバンドを聞きながら、日陰で予定を確定させていく。ソアリンはDPA(ディズニー・プレミアアクセス)を購入し、BBBはエントリーして座席を取得。

Dハロの開始は二日後のはずだけど、園内はすっかりハロウィーン一色だ。


ランチまで時間があるので、前回乗れずに終わったヴェネツィアン・ゴンドラへ行こう。それにしてもこのエリアは、何度見ても、どこを切り取っても、絵になるなぁ。
10分待ちくらいで、前に並んでいた海外からのファミリーたちと一緒に乗ることになった。前方のゴンドリエさんはひょうきんなキャラで、時折片言の英語でも案内をされていて、さすがだなぁと。


いくつかの橋の下をくぐり、ゴンドラは運河からメディテレーニアン(地中海)まで少し出る。
夢の国でこんなことに言及するのはナンセンスだと解っているけど、ゴンドラはレールの上を進んでいるんだろう。曲がるときにカクッと反動があるし、一方でまったく揺れない。モーター音はしないので、後方のゴンドリエさんのオールが動力ではあるけど、たぶん舵取りはしていない。それらしく演じているんだ。まさにキャスト(役者)と呼ぶに相応しいね。


陽射しが暑い。でも景色は最高。お別れの挨拶「アリベデルチ」は、ついアリアリ言ってしまいそうになる。


熱中症予防には水分補給が欠かせない。近くの自販機を調べたら、タワテラ向かいにある。ここでも電子マネー決済可。


どれも200円と観光地価格だけど、パッケージがパークオリジナルなのは気が利いているよね。


アメフロまで行ったついでに、S.S.コロンビア号を見ていく。この豪華客船は全長140mと、文字通りバカげたデカさ。これをただ置いているだけってのが、やっぱ凄いわディズニー。
勝手がわからず経験者の嫁にリードしてもらった4年前とは違い、二度目で多少余裕を持てているからか、見る角度も変わったなぁ。


PS(プライオリティ・シーティング)の指定時間が迫ってきたところで、パラッツォ・カナルにある『リストランテ・ディ・カナレット』へ。事前受付済みであることを入口のキャストさんに伝えると、ぐるっと回って線の所で待つようにとのこと。他にPS待ちの人がいないのにそこへ案内されるのが、いかにもディズニーらしい。案の定、すぐに呼ばれて店内へ通された。


もう運転はしないので、昼間から飲むぞー。ナストロアズーロというイタリアのビールを二人とも注文。主食には、嫁はシェフおすすめのパスタ(リングイネ、4種のキノコのクリームソース サーモンを添えて)、僕はスパゲッティ・カルボナーラ(キノコ入り)を。濃い目のパスタとともに、冷房の効いた部屋で飲むビールは美味しい。
食休みがてら、アプリで予め目星を付けておいたお土産をオンラインショッピング。これで心置きなく遊びに集中できる。センター(センター・オブ・ジ・アース)のDPAも買っておこう。


昼食のあとは、ポルト・パラディーゾの町並みを抜けて、ソアリンに向かう。「Soar」は舞い上がるの意。前回はオープン直前だったので、今回が初乗りだ。Qラインが大変な長さになっているのを横目に、プライオリティ・アクセス・エントランスからスイッと入るのは優越感。
待合室で、銅像からハヤブサが羽ばたいたり、カメリア・ファルコの肖像画が語りかけてきたりと、導入から見事。
ドリームフライヤーに乗っての世界旅行は、映像だと頭ではわかっていても高所で足がすくむ思いがしたし、浮遊感のある素晴らしい体験だった。あんまり頭上を見上げるとスクリーンが切れていたので、深くシートに腰かける前提のつくりなのかな。その点は惜しいけど、終了時にゲストから拍手が起こるのも納得。


続いては海底(マーメイドラグーン)。前回行かなかったエリアだから新鮮。トリトンズ・キングダムは海の中だから涼しいのも助かる。何のアトラクにも乗らなかったけど、見ているだけで楽しい場所だね。


次の予定のため、ポート(ポートディスカバリー)からディズニーシー・エレクトリックレールウェイに乗って、アメフロへ向かう。徒歩とは違う角度からシーを眺められるけど、基本的には移動手段といった趣きが強いね。


アメフロ駅で下りたらBMT(ブロードウェイ・ミュージックシアター)は目の前。
BBBはやっぱりウキウキ、スカッとする!今回メインのタップダンサーは日本人なのかな。スーパースター・ミッキーがセンターなのは当然として、ミニーやデイジーが準主役の構成だった。ドナルドの何言ってるか判らないはしゃぎっぷりがまた可愛い。「Sing, Sing, Sing」で締めるのはお決まりなのね。


ミスアイ(ミステリアスアイランド)までは歩いてハドソン・リバー・ブリッジを渡る。途中、ケープコッドでは灯台やヨットが海に浮かぶ光景が広がっていた。きっと船底の鎖で繋ぎ留められているんだろうけど、波に揺られていてホンモノ感がある。


要塞近くの坂道から望む火山も良い。溶岩が冷えて固まったような地層の表現とか、細かい作り込みが見応え十分。

センターは相変わらずの人気で、スタンバイ列が長い長い。ここもお金の力で解決。一度乗っているけど、同名の2008年の映画を見たことで受ける印象が変わるかなと。結果はあまり変わらず。ほぼ落ちるようなクライマックスの爽快感はあるものの、一瞬だからね。


そろそろ休憩したいと思いアプリで確認すると、『レストラン櫻』の待ち時間が短い。またニューヨークに戻るのか、と苦笑。とはいえ、すんなり通されて休めたのは有り難い。
窓から電車がすれ違うさまを見られるのが面白い。意図的に作られたものだろうなぁ。巧い。アメフロゆきが一旦停止して、ポートゆきが通過するのを待っているようだった。


スペシャルソフトドリンク(マンダリンオレンジシロップ、フルーツゼリー、ソーダ、金柑)をオーダーしたんだけど、夕焼けをイメ―ジしているそうだ。これに「フルーツとわらび餅のパフェ、和三盆のシロップ」を付けた。


お店を出て歩いていると、道に水鉄砲でお絵描きしているキャストさんに遭遇。水だからすぐ乾いて消えてしまうんだけど、薄くなったところに重ねて描いて、絵をキープされている。40周年の象徴ドリームガーランドも描かれていて、メッチャ可愛い。


そろそろレッツ・セレブレイト・ウィズ・カラーの時間だ。良いポジでなくても見られればいいやくらいなので、リド(リドアイル)の後方あたりから見物した。ちょっと遠いけど、バージに乗るミキフレの動きは見える。「Na, na, na, na, nanairo」の歌詞が印象的。


さて、予定はこなせたけどまだ時間がある。ただ、暑さと疲れでへとへと。『カフェ・ポルトフィーノ』でスパークリングドリンク(マンゴー&ライム)を飲みながら、また休む。しかしこれ、ミントの葉がもりもりすぎないか。
ディナーまでをどう過ごすか、嫁と相談。と言いつつ、疲労から口数が減る。しばらくぼーっとすることで、ようやく回復してきた。


気を取り直して、嫁が行きたかったというフォートレス(フォートレス・エクスプロレーション)へ。黄昏のハーバーをバックにカップリーをしようとしていたら、通りがかったキャストさんが写真を撮ってくださった。こんな行き止まりの多い場所で会えるなんて。お陰で素敵な写真が手に入ったよ。


チェインバー・オブ・プラネットの太陽系儀が、嫁の見たかったもの。このエリアの象徴的存在だ。探索が必要だから、家族旅行では叶わなかったそうだ。見つけられて良かった。


それから僕の希望で、S.S.コロンビア号のデッキに上った。ジャンボリ(ジャンボリミッキー!レッツ・ダンス!)の賑やかな歌声のなか、夕暮れ時の幻想的な風景を眺めることができた。

もうくったくた。でも、思いついたことは全部やり切れたかな。ちょっぴり名残惜しいけど、シーを後にした。

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