香取神宮

2023年9月15日金曜日 14:33

香取神宮かとりじんぐうは、千葉県香取市にある神社。御祭神はフツヌシ。鹿島神と香取神の詳細については、そちらのエントリーを参照。
鹿島神宮と並び武神として篤く信仰されてきた、香取神社の総本社だ。

鹿島神宮を発って神宮橋で北浦を越えて、常陸利根川と利根川も渡り、香取神宮第1駐車場へ。大きな所だけど結構埋まっている。やはり著名な大社だけのことはあるね。


11時を回っているし、参拝の前にお昼にしよう。駐車場に隣接する『亀甲堂きっこうどう』に入った。
昔の面影を残しつつ新しくした感じで、落ち着いた雰囲気の店内。タッチパネルから注文できて、ご時世だなぁと。


今が旬だという、はも天ざるを頼んだんだけど、これがまた当たり。衣はサクサク、身はフワッフワのはも天が美味しい。しかもボリュームたっぷり。大満足の昼食になった。

おなかが満たされたところで、参拝に向かおう。商店の立ち並ぶ参道の先に、大鳥居。これは二の鳥居にあたる。
一の鳥居である津宮浜鳥居は利根川に面して立っているんだけど、うっかり寄り忘れた。最近どこかしら行きそびれているような。


玉砂利の表参道には、灯篭が両脇に続く。鹿島とはまた趣が違って良いね。


玉取りと子取り様式の狛犬のいる三の鳥居と総門を過ぎると、楼門。扁額の文字は、鹿島神宮と同じく東郷平八郎の筆だそうだ。


手前には黄門桜が生えている。徳川光圀が参拝の折にお手植えされたとか。


昭和一五年(1940)造営の拝殿にて拝礼。
正面に千鳥破風と軒唐破風が付き、黒漆塗と極彩色に彩られ、どっしりと重厚感がある。


本殿がまたメチャメチャカッコいい。黒漆のこの輝きよ。拝殿は本殿の風合いに合わせたわけだね。


源頼義の祈願により三叉に分かれたという三本杉の隣に、匝瑳神社そうさじんじゃ。御祭神はイワツツノオ・イワツツノメ。フツヌシの親神さまだ。ご挨拶できて嬉しい。


続いて要石を目指す。楼門から出て旧参道を西へ進み、道標に従って脇道を南下するとあった。要石については鹿島神宮の記事で紹介した通りで、こちらは大ナマズの尾を押さえているとか。
徳川光圀がこの根を掘らせたが、根元を見ることはできなかったという。そこここで黄門さまの伝説を聞くね。


旧参道に戻ってさらに西へ行くと、雨乞塚があった。天平四年(732)の大干ばつの時に祭壇を設けて雨を祈った所という。『続日本紀』にもこの年五月から雨が降らず、聖武天皇が祈雨の奉幣や大赦などを行ったことが記録されている。


香取神宮奥宮はその奥。


フツヌシの荒魂をお祀りするこの神域だけは鬱蒼としていて、余所とは空気が違う。フツさまの荒魂ってメッチャ強そう。
意外なことに、蚊にたかられたのもここだけだった。

奥宮の鳥居を出て急坂を下っていくと、大鳥居の前に出た。なるほど、ここに繋がっていたのか。


充実の参詣のあとは、お茶休憩。ミントグリーンの壁が可愛らしい『和茶房うの UNO Cafe』に入った。


店内には、イギリス系の雑貨や不思議なインテリア、ジャズのレコードジャケットが飾られているかと思えば、小上がりの座敷に和箪笥があったりと、実に個性的なお店だ。和茶房とカフェどっちなのかと戸惑ったけど、どっちもなんだな。店主のセンスなんだろうか、独特ながらとても素敵。


香取だんごはミックス(黒蜜きなこだんごと焼だんご)をオーダー。これにアイスカフェモカとアイスコーヒーを付けた。どれもデカフェを選べるのが有り難い。で、だんごが美味しい!焼だんごはみたらしなんだけど、もうみたらしのイメージ覆ったわ。こんなに美味しいものがあるんだ。
嫁がきなこで盛大にむせてしまうハプニングがあったけど、お店自体は二人とも気に入った。

駐車場に戻るために『亀甲堂』の前を通りすがったら、店先で厄落しだんごを売っていた店員さんが、「おかえりなさい。さっきはありがとうね」と声をかけてくれた。悪い気はしない。利用した客の顔を覚えているんだから、商売人の鑑だね。今度はここのおだんごも食べてみたい。

素懐のお参りを遂げただけでなく、参道で魅力的なお店に出会って、旅行気分が盛り上がったなぁ。自分たちにとってはやはり、食の楽しみが旅先では大事なんだと再確認したよ。

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