オノコロ島伝承地 絵島

2019年8月5日月曜日 16:34

絵島えしまは淡路島北端にある小島で、国生み神話でイザナギ・イザナミが最初に造ったという“オノコロ島”伝承地のひとつ。伝承地は他に、淡路島周辺を中心に、おのころ島神社沼島などがある。

淡路島のスタバで海を眺めながらお茶したい――唐突な嫁の要望である。先月思い付きで行って、意外と近いと知った淡路島を、よほど気に入ったんだろう。しかし嫁が行きたい所を言うのは、僕のそれより圧倒的に少ない。だから叶えてあげるのだ。なかなかついでが見つからなかった絵島にも、この機会に寄ろう。


昼食のあと出発して、1時間足らずで淡路SAに到着。平日とはいえ夏休み、そこそこ賑わっている。スタバですんなり席を取れたのは幸いだった。
カウンターから、明石海峡大橋の架かる瀬戸内海を望む。こんな景色を見ながらのコーヒータイムは、なかなかの贅沢。

ゆっくりお茶したあと、SAから出口に向かい、やや狭い路を走れば海沿いに出る。岩屋ポートパーキングは1時間まで無料なので、そちらに駐車。それから徒歩ですぐそこまで。


これが絵島。砂岩でできているらしく、マーブル柄が表面に浮かぶ不思議な形をしている。なんとも神秘的で、なるほど伝承地になるのも頷ける。


元は陸続きだったが、風雨や波に侵食されて島になったらしい。島に渡ることは安全上の問題でできないけど、橋で繋がっていた。ギリギリまで近づける。


島の頂上には鳥居が見える。この光景がカッコいい。


鳥居の奥には石塔。案内板を引用すると、
平清盛の兵庫築港の際に人柱となった侍童、松王丸まつおうまるの菩提を弔うために建てられたものと伝えられています。
とのこと。


景勝地らしく、様々な歌人が歌に詠んでいるそうだ。西行さいぎょうの歌碑があった。
千鳥なく 絵島の浦に すむ月を 波にうつして 見るこよいかな
月夜の絵島か……昔から人の心を揺さぶる景色だったんだなぁ。

神話の伝承地というだけでなく、美しい島。行って、この目で見る価値があったよ。

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