芦屋でお茶とクラシック鑑賞

2015年9月27日日曜日 23:06
芦屋にはヨットハーバーがあり、そこを眺めながらお茶や食事ができる店があるそうだ。そんなデートは素敵だと思った。

芦屋美術博物館からタクシーを配車して、芦屋マリーナまで移動。直接行ける路線が無いんだよね。
建物の入口は、如何にも会員制の雰囲気を漂わせてる。だけど、お店とかは一般も入れるらしい。さも当然という顔を作って、自動ドアをくぐった。

入って右手にある『Mar Rossoマレロッソ』が、僕たちの目的。
ティータイムを過ぎ、夕暮れが迫ろうとしてる時間帯では、さすがに空いてる。テラス席を選んで座った。

20150927_165951
これは確かにムードのある場所だ。ズラリと海に浮かぶクルーザーと、心地よい風。キッシュやケーキの味は可もなく不可もないけど、このロケーションは最高だ。
嫁と並んで、しばらくぼんやり過ごした。

ホントは辺りを散歩もしたかったんだけど、コンサートに遅れるワケにはいかない。予め調べておいた路線バスに乗り、業平橋で下車。
芦屋川沿いを昼とは対岸側を歩き、『洋菓子のダニエル(Daniel)』に寄って、嫁の友人への差し入れを買った。芦屋って、食べログで見たら、スイーツのレベルがとんでもないことになってるね。お陰で店選びには苦労しなかった。
それから来た道を少し戻ってルナ・ホールへ。

ルナ・ホールの入口は、コンサートの聴衆でごった返してた。開場時間にはまだなってないはずだが、数分早めたんだろう。
僕らのチケットは、ヴァイオリニストである嫁の友人が受付に取り置きしてくれてある。18時になったのを確認し、人混みを掻いくぐって、受付でチケットを入手。モギリに半券を取ってもらったら、奥に進んで御手洗いを済ませた。
ホールは自由席で、僕たちが入る頃には7割方埋まってた。幸い中央にまだ空きがあったため、そこに腰を下ろした。出遅れたにしては、なかなか良い席だ。
最終的にはほぼ満席の大盛況。

20150927_225912
これから始まるのは、第15回芦屋芸術祭の第三部。芦屋フィルハーモニー管弦楽団によるクラシックコンサートだ。
クラシック初心者……っていうかまったくの初めての僕には、色んな意味で感動がいくつもあった。
開演を待つ間に、受付で貰ったパンフレットを読んでると、ビックリするようなが記載があった。なんと友人が、コンミス!
コンミスとはコンサートミストレスの略で、男性ならコンマス(コンサートマスター)と呼ばれる、管弦楽団の第1バイオリンの首席奏者のこと!指揮者に次ぐポジションで、オーケストラ全体のまとめ役だ。
そんなこと聞いてなかったし、まさかそんな大役を務めるとは思ってなかった。素直にそうこぼしたら、これまでのキャリアからしたら当然じゃない、と嫁に怒られちゃった。
彼女はオケには所属していない客演。スゲーよ。

演奏前のチューニングでは、オーボエに続き、起立したコンミスが音を出す。カッケー。
指揮者が出てきて、コンミスと握手。指揮台に立ち、演奏が始まる。『のだめ』で読んだ光景を間近にして、ちょっと嬉しかった。
1曲目はワーグナー、『楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より「第一幕への前奏曲」』。長ったらしい題名に聞き覚えはなかったが、メロディが流れ出すと知ってる曲だった。クラシックにありがちな現象。
2曲目はベートーヴェン、『交響曲第九番ニ短調 作品125「合唱付き」』。
長い曲だから、チケット料金からして、ある程度編曲して短くするんじゃないかと踏んでたんだけど、通しで演奏された。だからこれは聴き応えがあったよ。
最初、舞台上にはオケしかいなくて、合唱どうするんだろうと思ったら、第3楽章と第4楽章の間に少し間を取って、独唱者と合唱団がぞろぞろ登場した。なるほど、そうやるのか。
他に聴いてて気になったのは、ヴァイオリンの弦の動きが揃ってるの見てると気持ち良いとか、その弾き方だけでカッコよくない人もいるんだなとか、アルトソロの歌声小さいな~とか、ホルンが時々素人の耳にも不安定な音出してるのが判るとか。全体としてみればどれも些細なことだけど、初心者丸出しの聴き方観方になってたかと。

演奏が終わるや、万雷の拍手が鳴り響いた。
指揮者が頭を垂れ、独唱者たちを讃え、コンミスと固く握手を交わし、オケにもパートごとに拍手を浴びさせた。そして退場。しかし拍手は鳴り止まない。すると指揮者と独唱者たちが再度登場した。
それからは、指揮者と独唱者が舞台袖に引っ込んでは出てきてお辞儀をする、の繰り返し。いったい何回やるんだろう。僕が知らなかっただけで、嫁の説明によるとクラシックコンサートは、“そういうもの”だそうで。
や~、素晴らしい時間だった。弓を弾く彼女の姿は、とても輝いてた。僕も拍手を惜しまない。

閉会のあと、さっきまで壇上の人だった友人と、少し会うことができた。様々な関係者と挨拶したりしてて忙しそうだったので、ホントにちょっとだけ。
僕たちが聴きに来たことを、彼女が心から歓迎してくれてるのがわかった。特に嫁がいることには、「幸せ」と表現して嫁とハグしたくらいだ。そんな風に言えるって素敵だな……。素敵な奏楽を聴かせてもらって、感謝してるのはこっちのほうだよ。
指揮者の方は、ヴァイオリンの師匠でもあるそうだ。そういう関係も僕らとは無縁。自分のいる世界とは真逆の世界にいる彼女には、ある種の羨望を感じる。
差し入れを渡したり、彼女のお母さんにもお会いしたり、バタバタしたけど、最後は見送ってもらってホールをあとにした。

オシャレなところでランチしたりお茶したり、目と耳で芸術に触れたり、とっても良いデートになった。
嫁の周りには面白い人がたくさんいる。実に多様な方向性を持つ人たちと繋がってる嫁が、一番凄いのかも知れない。

サイト内検索