真弓丘陵と束明神古墳
2020年11月28日土曜日
09:43
『元明天皇展』で阿閇ちゃんゆかりの地の紹介をたくさんしたものの、訪れていない場所も多い。これを機会に巡ってみよう。今回は単独行動で、嫁を連れていくには厳しそうな、歩く距離の長い所を中心に。その代わり、嫁とビデオ通話して現地からリポートする、ということを試してみたいなと。独りなら早朝から活動開始できる。6時に出発し、高取町の壺阪山駅前駐車場へ。前回で駐車場予約という選択肢を手に入れた僕は、今回はakippaというサービスを利用。周辺にパーキングがないエリアに強い印象だ。
まずは、阿閇ちゃんの夫・草壁くんの陵墓から。壺阪山駅から、高取町ののどかな集落の中を歩いていくと、拝所が遠くから見つけられた。
そうして
最初の目的地に着いたところで、嫁にコール。おはようの挨拶を交わしてから、周囲の様子をビデオで見せてあげつつ、解説。これ、案外楽しー!
草壁皇子は、天武天皇が父、持統天皇が母で、皇太子になったが、即位することなく28歳で早逝。薨御から約70年後の天平宝字二年(758)に、岡宮天皇という尊号を贈られている。
拝所奥のこんもりした所に、元々は
続いて、真弓丘陵から500mほど北へ。道標を見ながらキョロキョロしていると、地元の方と思しきおじさんから、「どこ行くん、古墳?」と声を掛けていただいた。はいと応じると、その先の道だと指差し教えてくださった。お心遣いが嬉しいね~。やはり、地元では有名なスポットのようだ。
圓浄寺の脇を抜け、その奥の階段を上る。
春日神社と刻まれた社号標が立っていた。目的の古墳は神社境内にあるのだ。
ひとまず拝殿にてお参りを済ませ、あたりを見渡すも、見つけられない。う~ん、ここで合っているはずだよな。
しばらくウロウロし続けて、ようやく説明板の存在に気づいた。墳丘が地味というか、見えている範囲が小さいんだなぁ。なんにせよ、見つかってホッとした。
こちらは
落ち着いたところで、嫁とビデオ通話。今いる場所をぐるりと映して共有できる……スマホのカメラって便利。
真弓丘陵ではなく、束明神古墳こそが草壁くんのお墓だと考えられる要因が、知れば知るほど納得がいく。
築造は7世紀後半から末頃。現在地上に出ているのは10mほどしかないが、発掘で判明した30mを超える墳丘。墳形は、大王墓やそれに準ずる人の陵であることを示す、八角形。黄金分割などを使用した精緻な
なるほど確かにこことしか考えられない!
治定の正誤はさておき、人を想って手を合わせられる場所があるって、いいよね。どちらも訪れることができて良かったよ。