倉敷美観地区は、食べ歩きしたりお茶するにも良いものがあった。


まずモッコロ。桃のコロッケと聞いて、味はともかく土産話にはなるだろうと試してみることに。
店のおばちゃんが陽気で気さくな人で、修学旅行の女生徒たちと『紅の豚』のグッズについてお喋りしてた。作品を観たことがない彼女らは、可愛いという理由だけでそれを選んだみたい。マルコの良さを語りたいおばちゃんに、横合いから同意したのが嫁。そんな感じで楽しく買うことができた。
さてモッコロの味はというと、意外にもちゃんとコロッケ。もっとデザートっぽいのかと思ってた。ただ桃の香りがやたらする。これはこれで面白い。

歩き回って多少疲れてきたので、お茶して休もう。
どこが良いかと嫁に訊いたら、大きなイチゴパフェのメニューを出してた店だと。でも地図も持たずにぶらぶらしてたから、その店がどこにあったか覚えてない。たぶんこの辺だろうと、見つかれば良し、他にカフェがあればそれでも構わない、くらいの適当さで歩いてたら、無事目指してた店に着いた。『三宅商店』という名前のようだ。


かなり流行ってて、ボードに名前書いて少し待つことに。椅子に座って待ってる間も休憩になるしね。
店内から漂ってくるカレーの香ばしい匂いに、お茶ではなく食事したくなりそうになってしまった。

しばらくして中に通された。昔の雑貨屋を利用してカフェをやってるようで、店内には土間がそのまま残され、席は畳の上の座布団だった。この雰囲気も売りなんだろうな。


僕の注文はケーキセット。パフェ目当てで来たはずの嫁は、気が変わったらしく、同じくケーキセット。
ケーキは数種類のなかから選べて、僕のシフォンケーキはふわっふわっの食感。シフォンケーキにはもうちょっとパサついてるイメージあったけど、これは美味しい。

美観地区はだいたい回れたからこれからどうしようか、なんて嫁と相談しつつ、畳に座って美味しいケーキとコーヒーを頂く……店員さんの感じも良くて、ゆっくり寛げた。
あとで調べて、倉敷でパフェといえば三宅商店ってくらい名の通ったお店だと知った。やっぱ人気あるんだ。偶然良い所を選べたんだなぁ。
こういう成功体験ができると、また事前リサーチなしでお店に入ってみたくなる。だけど、外したときのことを考えると怖いんだよね～。入念に調べてても外すときは外すし……なかなか難しい問題だ。