茶寮 宝泉
2014年10月10日金曜日
23:59
美術巡りを終えて疲れた僕たちは、一服するため『茶寮 宝泉』へ。北大路通に近い住宅街の中にひっそりとある茶屋で、気軽に入れる人気店だと知らなければ、くぐるのを躊躇しそうな暖簾が入口に掛けてある。塀に囲まれた広い屋敷みたい。
向かいに駐車場完備なのが嬉しい。
多少迷ったものの、無事駐車場に車を停められた僕らは、暖簾をくぐり、引き戸を開けて入店。靴を脱いで座敷に上がる。
好きな席へどうぞということなので、奥の部屋の、庭を正面に向いた席に、並んで座った。
1時間待ちとかもあるらしいけど、この日は平日とあってか、丁度お茶どきにも関わらず、客の入りは半分ほど。
中はやはり広く、しかも綺麗にしてある。また、どの席からも日本庭園が眺められるようになってる。畳の香りが漂ってるのも良い。
例えるなら、さっぱり片付いた田舎のおばあちゃんちに来た、って感じ。お店じゃなかったら、寝転がってくつろぎたいくらい。
まず、お茶としぼり豆がサービスとして出された。
注文は、嫁が季節の生菓子の抹茶セットで、僕がわらび餅と抹茶。
生菓子は店員さんが見本を持ってきてくれて、それがまた綺麗。嫁は悩みに悩んでひとつを選んだ。
わらび餅は5玉で1100円といいお値段する。注文を受けてから作るんだそうで、15分待つことになる。
美味しいしぼり豆とお茶をいただきながら、のんびり休憩。
全部揃って運ばれてきたのが、なかなか配慮されてる。
大きな茶碗で出された抹茶は、こういうほうが雰囲気あるな。両手で持って啜ると、口の中に程よい苦味が広がる。
次は気になってしょうがないわらび餅。きなこなど掛かっていないそれは、見るからにぷるんとしてて、箸で掴むとつるつるしてるのがわかる。
噛むと、独特のモチモチ感があり、見た目とともに、僕の知ってるわらび餅じゃない。そのまま噛み続けてると、融けてなくなった。なんだこれ不思議。
味はしっかり付いてて、黒蜜を掛ける必要なし。
わらび餅とはまた違う、別の美味しい甘味と表現したくなる。
生菓子も味見させてもらってそれも良かったんだけど、こっちのインパクトが強過ぎ。
店のコンセプトが非常に明確で、それに沿った店員さんの質も高い。下がるときに深々とお辞儀するのが、むしろ仰々しいと感じるほど。とはいえ、これで気分を害する人はいないだろうけど。
落ち着いた座敷でゆったりした時間を過ごせるのが、何より大きい。
ちょっとお高い価格設定だけど、環境込みで考えたらこんなもんなのかな~。
僕はちゃんとストレスなく休めたから、大満足。