鳥獣戯画

2014年10月10日金曜日 23:55
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あの鳥獣人物戯画が修復完了後初の全4巻公開と聞き、有休取って京都国立博物館に行ってきた。
展示名は『修理完成記念 国宝 鳥獣人物戯画と高山寺』。

鳥獣人物戯画ほどの超有名作品ともなれば、大混雑は必至。平日のほうがいくらかマシだろうと踏んで、10日金曜日の開館時間を狙った。
ところがだ。阪神・名神を意外とすいすい抜けられて、開館20分前に到着したのに、早くも行列が。「ウソぉ!?」と声を上げた嫁の気持ちは解る。
駐車場にはまだ空きがあり、早出した甲斐はあった。僕からすればこれだけで僥倖である。駐車場探しでさ迷うハメにならずに済んだのだから。それに比べれば、多少並ぶくらいどうってことはない。
列の最後尾に付いて待つ。博物館の塀の前あたりだけど、僕らの後ろにさらに列は伸びた。この時季にしては陽射しが強く、僕はジャケットの袖をまくった。
開館10分前から列が動き出す。チケット売り場まで開放されたので、まず券売機でチケットを購入。お年寄りやオバチャンたちは券の種類などにまごつき、スタッフが説明に付いてた。どうせ人手が要るなら、機械より人が売ったほうが早そう。
5分前には入口の検札所が開いた。チケットを手にした人たちがぞろぞろ流れていく。
敷地には入れたけど、次は本館前のテントの下で、また並ぶ。陰になるから有り難い。
開館時間の9時半になると、再び列が進む。そこからは人数を区切って順に案内された。僕らが本館に入れたのは、4組目くらい、10分ほど待ったかな。

中は中で混雑してて、展示品を見て回るにも順番待ち。
最初のほうの展示室には鳥獣人物戯画ではなく、高山寺や明恵(みょうえ)に所縁のある国宝や重文が展示されてあったが、正直あまり興味がない。絵画や造形物ならともかく、仏教やら写本を見てても楽しくない。途中で見切りをつけて、ざっと飛ばして進むことにした。
あとから思えば、全部抜かしてさっさと鳥獣人物戯画の室まで行けば良かったかも。

休憩コーナーのような所を過ぎると、またまた行列。『鳥獣人物戯画 甲巻』展示室も待ち時間があった。みんなコレ目当てだから仕方ないのか。
アトラクションばりに折り返す列を暇潰しに眺めてると、外国人観光客の姿も見つけた。京都なのに、寺社ではなくコッチに行くって凄いな。

しばらく待たされたものの、ようやく念願の絵巻物が眼前に。
擬人化された兎や猿、蛙たち(漢字で表わしたほうがしっくりくる)が実にコミカルで、平安時代に描かれたとは到底思えない高い完成度。それぞれが生き生きと遊んでて、現代の感覚で見ても楽しい。猿の頬の赤さを黒一色で表現してるのも、凄いと思う。
加えて、修復作業そのものの技術力にも驚かされた。8百年前の物がここまで綺麗になるものなのか。こうした作業を定期的に行えば、作品はまさに時を超えるんだな。是非とも後年に伝えていってもらいたいもんだ。
立ち止まらずに見るようにスタッフから促されてるので、一歩一歩踏みしめるようにカニ歩きで進んだ。もっとじっくり見たいところだけど、この混み具合ではやむなし。
甲巻に比べると乙巻から丙巻、丁巻は割と空いてて、ゆったり鑑賞できた。全然画風が異なるから、これらを一括りにしても良いのかな~と、思わなくもない。やっぱり圧倒的に甲巻が好きだな。あの部分だけが人気になるのも頷ける。
ひとつ注意したいのは、全4巻を一度に見られるといっても、前期と後期でそれらの公開部分が変わるということ。甲巻は別に良かったんだけど、乙巻は麒麟とかが見たかった。

展示室を抜けて物販コーナーに行くと、たくさんの鳥獣人物戯画グッズが置かれてた。見てるだけで結構面白い。
両家への京都土産をどこかで買うつもりでいたから、鳥獣人物戯画のイラストでラッピングされた『おたべ』は願ってもない代物。嫁と話してこれに決めた。

博物館を出ると、えらいことになってる行列が目に入った。駐車場にも空車待ちの車列ができてる。平日でこの有様なら、土日はいったいどうなるのやら……想像するだに恐ろしい。事実、先週末は最大3時間待ちという、USJかと思うような事態になってたようで。
平日の朝イチに行って正解だった。夕方も空いてるらしい。
後期の展示も見たいがするけれど、アレをもう一度やる気にはなれないなぁ。

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