橿考研博物館の束明神古墳復元石槨

2021年11月20日土曜日 10:15

11月3日にリニューアルオープンしたばかりの橿原考古学研究所付属博物館に行ってきた。設備改修のために休館してから約3年、自分たちにとっては4年ぶりの見学だ。元々充実していた常設展だけど、新たに展示されたものも数多くあり、またディスプレイの工夫が加わった、超充実の内容!
そして僕の目的はもうひとつ。かつては興味の対象外だったからその存在にすら気づかなかった、束明神古墳の復元石槨せっかくだ。館外に佇むそれも確認できたよ!

奈良は奈良でおよそ1年ぶり。疫禍でそれほど遠のいていたのか。足の甲を骨折しなければ、もうひと月早く行けただろうけど。今回は、開催期間の限られたものがいくつかあるので、それに合わせた計画。旅行のテーマは平城遷都。何はともあれ久しぶりで嬉しい。週末のリモートワークを終えたら軽く夕食を摂って、愛車を走らせ奈良駅前の定宿で前泊。
翌朝、コンビニでパンを調達し、スタバでディカフェのラテをマイボトルに入れてもらったら、橿考研博物館へ。京奈和道の橿原北IC出口の渋滞やらで予定より少し遅れたものの、9時過ぎに到着。


外観が変わっていないので、懐かしく思った。イワミンとせんとくんが迎えてくれるのも同じだ。
館内のフリーゾーン展示にまず変化を感じる。観覧料おとな一人4百円を支払い、展示室へ。

リニューアルオープン特別陳列として、『黒塚古墳の鏡』が特別展示室で開催されていた。三角縁神獣鏡33面、画文帯神獣鏡1面、計34面の出土した鏡すべてが並ぶ。貴重な機会なんだろうが、僕らが前回訪れたときに開催されていた特別展がまさに、黒塚古墳のすべてだったんだよね。とはいえ、当面は常設展料金で見られるのだから、やはり凄い。

それから常設展示。展示品や解説パネルも、以前と大きく変わったわけではない。ただ、初めて見るものもたくさん。


その象徴がこの、橿原市観音寺本馬遺跡出土の土偶かな。愛らしい見た目で、目立つ場所に配置されていた。


土偶の足も、増えてる増えてる!
他は、特に気になったものだけピックアップしよう。


鹿埴輪は、前に出てよりその可愛らしい姿を愛でやすくなった。


新たに制作された、高松塚古墳壁画(西壁女子群像)の複製陶板。精巧なレプリカに直接触れられるって、素晴らしい展示!美術品だけでなく、考古学的貴重品にもこういう試みが用いられるのは大歓迎だ。もっと広がってほしい。

ミュージアムショップにもグッズが増えていて、物欲をくすぐられた。こういうのを見るのも楽しいんだよね。


さあ最後に、外に出て建物の東側に、束明神古墳の復元石槨を発見!1年前に訪れた束明神古墳。その被葬者は草壁皇子の可能性が高いとの指摘がある。凝灰岩を切って積み上げ、黄金分割などを使用した精緻な横穴式石槨は、天皇に準じる立場だった彼に似つかわしいといえるかも知れない。


実物が見られない以上、復元模型を間近で見られるのは有り難いねぇ。
古墳そのものではないけど、こうして阿閇ちゃんの夫・草壁くんを偲ぶことが、此度のテーマに相応しいスタートなのだ。

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