色づき始めた紅葉の談山神社

2016年11月10日木曜日 10:38

奈良県桜井市にある談山神社たんざんじんじゃは紅葉が有名。中臣鎌足なかとみのかまたりのちの藤原鎌足と中大兄皇子なかのおおえのみこのちの天智天皇が、多武峰とうのみねで談合したことから談い山かたらいやまと呼ばれるようになり、それが社号に繋がっている。その、大化の改新の中心人物の一人である中臣鎌足を祭神として祀る。
歴史のロマンと紅葉が楽しめるという、僕にとって一度は訪れてみたかった場所だ。

談山神社公式サイトの紅葉の状況を参考に、混雑を避けるべく、見頃を迎えつつある木曜日を狙って行ってみることに。
複数回の車線変更を強いられる、阪神高速環状線から南阪奈道に入るルートにもすっかり慣れた。この短期間に奈良ばかり行ってるからねぇ。
談山神社第1駐車場には9時過ぎに到着。ほぼ予定通りだ。道路を挟んだ向かいにある階段を下りて、神社まで歩く。


立派な社号標だけど、僕はここを神社だとは認識してない。本を正せば寺院だ。その証拠に塔が立ってる。古代史の舞台としては魅力的だけどね。
読み通りというかド平日ならこんなものなのか、人影はまばら。これならゆっくり回れるぞ。


石段を上り、まずは拝殿(講堂)内部へ。そこには資料などが展示されてて、しかも撮影自由。この多武峰縁起絵巻がまさに談合する二人の図だ。向かって左が鎌足らしい。


大威徳明王像は、普段は東京国立博物館に保存されてて、里帰り展示中とのこと。


北側を向くと、本殿(祠堂)を正面に見ることができた。やっぱりお寺っぽい。


拝殿の南側に出ると、奥へと連なる吊り灯籠とその向こうにある色づき始めた木々の対比が、なんとも風雅。こういうのも良いなぁ。


そろそろお目当ての景色を観に行こう。拝殿を出て塔のほうへ行くと、鮮やかな紅葉があった。


そして十三重塔。木造の十三重塔としては現存する世界で唯一のものだ。写真で見る以上に実物はカッコいいな~。
それにしても、多層塔といえば三重塔や五重塔ばかり。石造なら十三重塔も他所で見たことあるけど。十三という数字にどんな意味があるのか、ちょっと調べただけでは判らなかった。


紅葉に囲まれた十三重塔も素晴らしい。まだ緑のところが残ってるけど、これはこれで綺麗。


権殿の前の石段を下り、けまりの庭から振り返る。神廟拝所の奥に十三重塔と紅葉。このアングルが最も有名じゃないかな。真っ赤も良いけど、僕はこのくらいのグラデーションが好み。
あ~、ずっと観てても飽きない。


祓戸社は燃えるように紅く染まったドウダンツツジに囲まれてた。小さな社が絵になるね。

ベストなタイミングではなかったかも知れないけど、それでも大変美しかった。擦れ違った参拝客からも感嘆の声が上がるのを聞いた。寺社巡りではあるけど、紅葉目当てなので嫁にも喜んでもらえた。
最も混み合うときはどんな状態になるかわからないけど、また訪れてみたい。
最後に余談。蹴鞠体験できるらしいが、グループで行かないと割高になる。衣装も貸してくれるみたいだから、やってみたいんだけどな~。靴飛ばして中大兄ごっことか。

サイト内検索