10月の宮古島でひたすらリゾートホテルステイ

2024年10月29日火曜日 20:50
転職が決まって現職での有給消化。引継ぎの都合や早く新天地で働こうとの思いもあって、たった7日しか合間の休みを確保できなかった。だけど、少しの時間で良いから何もかも忘れてのんびり過ごしたい……そうだ、青い海を見たい。10月の宮古島は、台風の心配がほとんどなくて、降雨量が最も少ない月だという。9年前の良い思い出もある。よし、行こう――こんな調子でぱぱっと予約。
今回は、アクティビティには一切参加せず、ひたすらホテルの敷地内で過ごすと決めた。それでこそココロもカラダも休まるというもの。これが大正解!二泊三日でも最高の保養になったよ。

前回は神戸空港から那覇で乗り継ぐという航路を選んでみたけど、次は直行便が良いよねってことで、10時30分関空発13時10分宮古着のANAで行くことにした。関空までは阪神高速湾岸線経由で2時間弱と、神戸よりちょっと遠い。そういえば車では初めてだな。渋滞に遭わなかったのは幸先が良い。第2駐車場に駐車。空いている場所がライトで識別されていて判りやすい。ただ広いので、メモ代わりに区画番号を写真に撮っておいた。

フライトまでは余裕がある。となればラウンジで過ごそう。関空で国内線乗客が利用できるカードラウンジは、エアロプラザにある『カフェラウンジ NODOKA』しかない。第1ターミナルから連絡コンコースを渡ってエアロプラザ2階へ。駐車場からだとこの動線が少々判りにくい。

『NODOKA』は一般利用も可能で、ネットカフェみたいな店内だ。銘々好きなドリンクを片手に、南の島に思いをはせて終始笑顔の二人。

機内では音楽を聴いたり、座席のディスプレイで進行方向の映像を眺めたり。宮古島までは1,400km余り。鹿児島まででも600kmほどだから、遠い所へ行くんだなと改めて。

島に近づいたら、窓側の嫁に空撮をお願いした。この平らかな地形に翡翠色の海!やっぱり宮古島はいいなぁ!これから宿泊するホテルも上から見つけられた。
宮古空港には定刻より40分も早く到着。空港お迎えの予約をしておいたけど、さすがにまだ着いていないもよう。嫁を椅子に座らせ、水分補給でもして待つことに。送迎の係員さんがいらっしゃると、大変お待たせしましたと。バスは自分たちの貸切状態。車窓風景に懐かしさが込み上げる。定刻よりずいぶん早かったという話を振ると、今日はどの便も早いみたいですよとのこと。気流の影響なのかな。

此度も泊まるのは宮古島東急ホテル&リゾーツ。前回好印象だったから迷いはなかった。もちろん今回も申し分なし。2024年4月に開業40周年を迎えた老舗リゾートホテル、信頼できるね。
チェックインは14時からだけど部屋の用意ができているとのことで、早々とキーを渡してもらえた。合わせて帰りの空港への送迎予約をしておく。

部屋から望むエメラルドグリーンの海の美しいこと!これが観たかったんだよ!
思い立ったのが遅くて残っている部屋から選んだのは、これまた前回同様コーラルウィングのグランドツインワイドビュールーム。9階というのも、たまたまだけど同じ。

前は気にならなかった、時折聞こえる飛行機の音。バルコニーに出てみると、手で掴めそうな距離に着陸態勢の旅客機が。写真では伝わりにくいけど、もっと間近で迫力があった。宮古空港の滑走路延長線上に位置しているんだね。乗り物好きにはワクワクするロケーション。

海をもっと感じたくて、与那覇前浜よなはまえはまビーチへ。遊泳エリアでは多くの人が水遊びに興じていた。10月といっても宮古島はまだまだ夏真っ盛り。気温は30度に達しようとしていた。暑すぎるからすぐ戻ることに。

フロントに立ち寄って、さっき見かけたハロウィンの飾り付けを見物。今しがた夏を痛感したばかりなので、秋のイベントを目にして違和感を覚えてしまった。でも、沖縄地方ではこの暑さが当たり前なんだよなぁ。

14時半からは「SPA ゆるりあ」でリラクゼーションタイム。メニューは二人とも琉球アロマトリートメントをチョイス。凝りをほぐすより安らぎを重視した。精油はそれぞれ好みで選択。嫁はラベンダー・ゼラニウム・ジャスミン・シークワーサー。僕は同じくシークワーサー・ユーカリラディアータ・ストレスや緊張を和らげるという月桃げっとう。独特のアロマの香りに包まれ、全身もみほぐされる、至極のひととき。施術が終わると、気分スッキリ。リセットできた思いがした。
そのあとハーブティーが提供された。これにも月桃などが入っているとか。気に入ったのでその場で購入。「楽しまなく茶~」という変わった名前。それと、月桃は敷地内にも生えているそうだ。あとで探してみよう。スタッフさんたちとのおしゃべりも心地よく、良い人に当たったなぁ。

初日のディナーは「TEPPAN-YAKI 星河-seiga-」で「ベガ」コース。予定を考慮して、飲み物はノンアルのオリオンビールにしておく。シェフとの程よい距離感の会話を楽しみつつ、料理を頂く。前菜は和洋折衷のひと工夫ある逸品ばかり。

メインの鉄板焼には、コリンキーという変わり種のカボチャが出てきた。ヘチマも焼くと面白い食感で、好きになった。お肉は沖縄のブランド牛「もとぶ牛」のフィレで、ガーリックチップを使ったシェフおすすめの食べ方がグッド。ガーリックライスも、卓を移してのデザートも、美味しかったね。小さくて円いちんすこうがあったけど、市販の物には見えないし、ここで作っているんだろうか。

食休みが済んだら、ホテルの第3駐車場へ。「TOYOTA SHARE」でタントを借りておいたのだ。このカーシェアサービスは15分単位で利用でき、1時間だけなんてピンポイントな使い方ができるのが便利。
暗くてダイハツステーションの場所が見つけにくかったけど、第3駐車場の一番西の列、第4駐車場との境目にあった。スマホアプリでドアロック解除できるのが、不思議な感じ。
この暗さが示すように、本土より星空観賞に向いている環境なんだよね。さらに、ホテルや民家の灯りが届かない場所まで行けば、なお好条件となる。それで借りたってわけ。
ホテルを出て来間大橋くりまおおはしを渡り、来間島くりまじまのムスヌン浜まで、慎重に運転。道路が狭いので、軽自動車のほうが都合が良い。橋上では、夜釣りをする人たちを見かけた。
ムスヌン浜の小さな駐車場には数台先客が。浜のほうから陽気な声も聞こえる。

車外に出て見上げると……おおお!まさしく満天の星空!これほどの無数の星々は、子供の頃母方の実家で見て以来だな……凄い。大人になってあの貴重さを思い知ったよ。初体験の嫁は、声を上げて感動していた。見せてあげられて良かった!
浜まで下りなくても駐車場から十分見えるし、折りたたみ三脚にスマホをセット。天体撮影モードで撮ってみたけど、浜から戻ってきた人の懐中電灯やら、次から次へと訪れる車のヘッドライトやらに遮られて、わずか数分間の暗闇を確保することがこんなに難しいとは想定外だった。どうにか成功していたようだけど、ちょこっとアプリで補正。
星空観賞から戻ったら、バー「ムーンシェル」にて一杯傾けてから、就寝。

二日目の朝、いつも通り6時15分起床。「ニライカナイ」のブレックファーストブッフェで、沖縄の郷土料理を中心に、しっかり食べた。ゴーヤは漬物にしても良いね。

食後はホテルの中庭などを散歩。さっきまで降っていたようだけど、晴れ上がった。雨粒に濡れたピンクジンジャーが美しい。
サフランモドキにモクビャッコウ、ハナチョウジ、ブーゲンビリア、プルメリア、ヒメノカリス。ほんの数分歩いだだけで、たくさんの花々に出会えた。イソヒヨドリもいたなぁ。こういう時間に癒される。

ハイビスカスはホテルのロゴにもあしらわれている。南国を代表する花だし、優雅だよね。

メインゲート方面まで足を延ばすと、大きな大きなガジュマル。某“気になる木”っぽいフォルムに整えてあるけど、狙っているのかな。

引き返しつつ、初代シーサーの所に寄ってみる。台風で相方を失ったとイラストマップに書かれていたけど、今も大事に飾ってあるんだね。

メインエントランス前で、ランタナの蜜を吸うベニモンアゲハを発見。動く被写体は慣れていないから、フレームに収めるのがやっと。
それにしても、月桃が見つからない。ここはひとつ、ホテルマンに訊いてみよう。フロントで尋ねたところ、駐車場の端のほうに生えていたと思うと、感じの良い男性が教えてくださった。

向かってみると、あった、あった。第4駐車場の南の隅っこに、赤い実をつけた月桃が。実物を確かめられて嬉しい。
時間はたっぷりあるし、宿泊プランがキッチンカー「碧の島」チケット付きだったから、何か飲み物を頂こうと再び中庭へ。二人ともビールと引き換え、さてどこで飲もうか。すると嫁が、プールサイドを提案してくれた。

ホテルのプールサイドのビーチチェアに寝そべり、朝からビール片手に“何もしない”をする……最っ高に贅沢ぅ~!プールではしゃぐ子供の声を聞くともなく聞き、青い空を流れゆく白い雲をぼんやり見つめ、冷たいビールをゴクゴクと飲み、嫁とにっこり微笑み合う。この旅行のハイライトかもしれない。

小一時間ほどそうして過ごし、おなかが空いたらバー「ムーンシェル」にてランチ。ここが一番使い勝手が良いのは知っている。

嫁はソース焼きそば(宮古そば使用)、僕はカレーそば宮古島風を注文。そこへ生ビールを添えると、なお美味しい楽しい。
部屋に戻る前に、先ほどのホテルマンにお礼を伝えたくてフロントを覗いたけど、残念ながら不在。しょうがないか。
おなかが膨れたら眠気が来たので、お昼寝することに。昼から部屋に滞在できるように、予め午前中のお掃除をお願いしておいたんだよね。先に起きた僕は、バルコニーから飛行機を探したり、移り変わる空模様を眺めたり。結構雲が増えてきた。台風が近づいているというニュースが気がかりではある。例年より多いんだよなぁ、困ったことに。

この日の夕食は和風ダイニング「やえびし」で宮古晩餐「ふぁいみーる」。前菜とお造りは前夜と、ジューシー(沖縄炊き込みご飯)と宮古そばは朝食と、一部被ってしまった。けど、泡盛と一緒ならそれも良し。菊の露VIPも瑞光15年も、なかなかイケる。

窓の外には、吹き荒れる風にあおられ波打つ草木。明日、飛行機飛ぶのかな、帰れるのかな。そんな心配をしていたら、イソヒヨドリがやって来て杭の上に留まった。かなり近くで青藍色の背を見ることができて、こっちは運が良い。

それからバーで飲み直す。白くて丸い貝殻などで作られたシャンデリアに象徴される、バーと同名のムーンシェルというオリジナルカクテル。おっしゃれ~。
何やら良い響きの音楽が聞こえてくるなと思えば、中庭イベントステージに白いジャケット姿の人が立っていて、弦楽器を手に照明を浴びていた。店内BGMじゃなかったんだ。ムードが出るね。気を良くした僕は、クルザーター黒砂糖バナナというデザートカクテルまで頼み、嫁と分け合った。

三日目は曇天。相変わらず風が強いけど、ANAから欠航の案内は出ていない。朝食会場は「やえびし」にしてみた。釜炊きのご飯が売りらしい。焼き魚が美味しかった。
席からラグーンエリアまで見えた。新しい客室棟を建設中だそうだ。

名残を惜しみ、小雨が止んだタイミングでビーチハウス横の展望所まで、僕独りで行ってみる。曇っていても、遠浅の海は存外綺麗な色のままなんだなぁ。良いことを知った。

フロントに寄って事前精算を済ませてから、部屋へ戻る。1階部分のシャッターが下りていた。風雨を防ぐためだろう。えらい天気になった。

11時前にチェックアウト。最後も「ムーンシェル」で昼食。沖縄県産豚丼(スープ付)が良い味付け。

9年前の時に印象に残った、宮古島産マンゴージュースで締めくくった。
そして、予約しておいた12時50分のシャトルバスで、宮古空港へと送ってもらった。土産品エリアにて、雪塩さんどなど実家へのお土産を手短に購入し、保安検査を通過。ここにはカードラウンジ無いんだよね。
13時50分宮古発16時00分関空着、台風が迫りつつあってヒヤヒヤしたけど、無事に飛んだよ。蒸し暑い南の島から帰ってきたら、急に寒くなっているじゃない。

帰路の渋滞でちょっと疲れはしたけど、充実した余暇を過ごせた!まさにリフレッシュで大大満足!

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