大宮八幡宮の元宮・祝田社
2020年4月4日土曜日
13:33
感染症の流行で自粛ムードが漂う世の中、大事なのは社会的距離を保つこと。近場の人気の無い所に行くぶんには、気晴らしにもなるし良いだろう。そう考えて、美濃川の河川敷に並ぶ桜を見に行ったら、たくさんの車が停まっているわ、シートを広げてお弁当食べている人までいるわで、とても落ち着ける状況じゃなかった。何年か前まで、ほとんど誰もいない穴場だったのに。仕方なく、車窓から桜並木を愛でるに留めた。ちょっとがっかりしたけど、美しいものは美しい。
当てが外れたし、静かな場所を求めて大宮八幡宮に寄ってみることに。
駐車場に車を置いて、石段を見上げる。母や弟と一緒に訪れて以来だから、数年ぶりか。
階段を上り切ったら、一礼して鳥居をくぐる。予防のため、手水や柄杓は使わない。代わりに唱え言を唱えた。
だだっ広い境内には、目論見通りほとんど誰もいない。よほど著名な寺社でない限り、初詣シーズン以外はどこもこんなものよね。
まずは拝殿にてお参り。ここでも鈴の緒には触れないことにする。綺麗に柏手が鳴った。
主祭神は応神天皇(八幡大神)を中心に、クニノミクマリ(蔵王大神)・アマテラス(伊勢大神)・スサノオ(祇園大神)・アメノコヤネ(春日大神)・クマノクスビ(熊野大神)・カモワケイカヅチ(賀茂大神)・ナカツツノオ(住吉大神)・タケミナカタ(諏訪大神)の8柱を合わせ、全部で9柱。錚々たる顔ぶれだけど、左右の8柱は江戸初期の配祀と新しい。
順番に巡っていけば、いずれお目当てのお社にも出会えるだろうと、境内社を回る。
お稲荷さんが、この尾引稲荷社のほかに、伏見稲荷社、播東稲荷社と、3社もあった。
厄除火箸の納所。金色の火箸が重なり合って下げられていて、まるでお坊さんの錫杖みたい。
大宮天満宮。
他には豊玉姫社などがあった。
天神さんの奥で、菜の花を見つけた。桜も良いけど、この小さな黄色い花も可愛いね。
宮司職舎のそばには桜も咲いていた。ここならゆっくり眺められる。
そして拝殿の裏手、本殿の東にぽつんと、祝田社が。
御祭神は
播磨国風土記の美嚢郡の
坐於祝田社神、玉帯志比古大稲男、玉帯志比売豊稲女。とある通り。
(祝田の社に鎮座する神は、タマタラシヒコオオイナオ、タマタラシヒメトヨイナメ)
祝田社は歴代の三木城城主から厚く信奉され、
それでも今こうして、風土記の中の神さまたちがお祀りされていることが、嬉しい。
手水舎より北の敷地には、明王像や何かの碑、お墓などが立ち並んでいた。境外扱いのようだけど、神社と関係がありそうな。
青空の下、静謐な神社を参拝すると、やっぱり清々しいね!お会いしたかった神さまにもご挨拶できたし、気持ちも晴れやかになったよ。