熱田神宮

2019年6月16日日曜日 21:27

熱田神宮あつたじんぐうは名古屋市にある神社。なんといっても、三種の神器のひとつである草薙剣くさなぎのつるぎを、御神体としてお祀りしていることで知られる。

お昼ご飯食べながら、次はどうしようか嫁と相談する。で、名古屋まで行っちゃおう、世界最大というプラネタリウム見よう、とこれまたその場の思い付きで決定。関ケ原ICから名神高速に乗って、一宮ICで名古屋高速に入る。新川新橋を渡る時に視界が開け、南に高層ビル群が見えた。名古屋駅のあたりか。都会だ~。丸の内出口で下りたけど、名古屋高速の料金高いね~。
白川公園周辺でコインパーキングを探してうろうろ。やけにパトカーや警官の姿が目立つ。G20は大阪だから関係ないだろうし、他に何かあるのかな。なんとか空車を見つけて停められた。
外観からしてインパクトのある名古屋市科学館に入り、チケット売り場へ行くも、プラネタリウムは残数が少ないから、二人並んだ席は取れないとのこと。週末に無計画に昼過ぎに行っても無理かぁ。というわけで諦め。
さて、再びどうしよう。じゃあ熱田神宮お参りしていい?と嫁に訊いてみたら、OKしてもらえた。日本全国、行きたい場所なんていくらでもあるから、すぐ候補が出せる。

車に戻って南下し、熱田神宮東門駐車場に到着。警備員さんが誘導しているあたり、さすが著名な一社だよなぁ。
気づけば15時前、神社参拝を始めるには少々遅い時刻である。それでも正門から始めたい。気分の問題だけど、横から入ってお参りするのは、あまり好きじゃないんだ。


わざわざ歩いて南にある一の鳥居へ。
下のぬきが貫通しておらず、上に渡してある笠木かさぎが五角形(この写真では判りづらいけど)なので、伊勢鳥居だ。


しかし先にその西にある鳥居をくぐって、別宮べつぐう八剣宮はっけんぐうから回る。本宮ほんぐうのあとに別宮という順序がお作法として良いのだけど、時間に余裕がないから。正門の件と合わせると、我ながら矛盾してる気がする。


御祭神・建築様式・祭事に至るまですべて本宮に準ずるので、ここでは割愛。
熱田神宮公式サイトによれば、
元明天皇和銅元年(708)9月9日に勅命により神剣をつくり、境内に社を建てて、祀ったことが創祀
とある。和銅元年といえば、和同開珎が鋳造され、平城遷都の準備が進んでいた頃だ。十月二日には、幣帛みてぐらを伊勢神宮に奉納し、平城宮造営の報告をしている。そんな時期に神剣が作られたり、お社が建てられたりしていたというのは、なんとも示唆的で興味深い。


そばにあるのは上知我麻神社かみちかまじんじゃ
御祭神は小止与命オトヨノミコト。先代旧事本紀などによればアメノホアカリの十世孫で、尾張国造おわりのくにのみやつこ。娘にミヤズヒメがいる。ミヤズヒメは記紀にも登場し、ヤマトタケルの后となった女性だ。
やはり熱田神宮は、尾張氏との関係が深い。系図や縁起などを辿れば、さらに深みにハマるだろうな。
両脇には大国主社と事代主社があった。
あちこち写真を撮っていたら、警備員さんに守られた男性が賽銭箱を開けて、お賽銭の回収を始めるのが見えた。重たそうな袋を背負って歩く姿は、なかなか珍しい光景。


一の鳥居をくぐり、参道を歩く。
楠御前社くすのみまえしゃはイザナギ・イザナミを御祭神としながらも、社殿が無くクスノキの御神木がお祀りされている。こういうの好き。


徹社とおすのやしろにはアマテラスの和魂にぎみたま


二の鳥居の先には大楠。境内にクスノキが多いというだけでなく、さっき見たように御神木になっている例もあって、大切にされてきた木なんだろうな。弘法大師のお手植えってのは眉唾ダケド。


参道の東側には、『神話と歴史でたどる熱田神宮千九百年の歴史』と題したパネルが、そこからざーっと25枚にも渡って並べられていた。あとでじっくり読もうと思って全部写したよ。


三の鳥居の手前で参道が少し曲がっている。普通は真っ直ぐ本宮まで続けばいいのだから、何か理由があるはず。気になる……でも調べようがない。


そして本宮に辿り着いた。大勢の参拝客で賑わっている。拝殿より拝礼。
建築様式は神明造しんめいづくり。明治26年に尾張造おわりづくりから神明造に改造されたそうだ。先の戦争で被災した際には、昭和30年に伊勢神宮内宮の正殿を譲り受けたと。こういったことからも、熱田が如何に重用されてきたかわかる。
尾張造の社殿は愛知県内の神社で見られるようだ。せっかくこの地方独特の様式なんだから、上記のような計らいがあるのはわかるけど、そのままでも良かったのにと思わなくもない。


主祭神の熱田大神アツタノオオカミは、草薙剣を依り代としたアマテラスのことだそうだ。相殿にアマテラス・スサノオ・ヤマトタケル・ミヤズヒメ・タケイナダネ(建稲種命:小止与命の息子・ミヤズヒメの兄)をお祀りする。ヤマトタケル伝説は記紀などに詳しいけど、彼が妻のミヤズヒメの元に置いていった草薙剣を、ミヤズヒメが熱田の地にお祀りしたのが、熱田神宮の始まりだとか。
ヤマトタケルと尾張氏、特に後者を勉強していくと面白そう。

本宮の西側にさらに奥へと続く道があった。こころの小径というようだ。
やけにカラスが多いのが気になる。


突き当たりに鎮座していたのは、一之御前神社いちのみさきじんじゃ。アマテラスの荒魂あらみたまをお祀りしている。境内に和魂・荒魂どちらもお揃いなわけだ。
手前に仰々しい鉄柵と門扉があった。警備上の都合だろうか。

喉が渇いたから休みたい。確か途中に茶屋があったなと戻ってみると、茶屋というより食事処のようなメニュー。それは違うな~ってことで、すぐに離れた。


休憩を後回しにして、宝物館に行ってしまえ。
草薙剣を奉斎しているからだろう、刀剣が多く奉納されるそうで、展示でも目立つ。しかしそれ以上に目に付いたのが、鏡の多さ。アマテラスといえば鏡ということか。そこまで興味が持てないから、最後のほうは食傷気味に。
小山栄達が描かれた『日本武尊東征之図』と、猪飼嘯谷の『霊剣図』が良かったなぁ。

神宝などを観賞したあと、建物の一角にあった自販機で飲み物を買い、ベンチに座ってひと息。とりあえず休めて良かった。あとで知ったことだけど、閉館時間なのに追い出されるようなことはなかった。優しさが有り難い。

さて車に戻ろう。すると、何かが肩に落ちてきた。ってカラスの糞じゃないか。うわぁ、ヒドい。こんなこと初めてだ。嫁と協力してウェットティッシュなどで拭いたものの、気持ち悪いので、車に戻ったら前日の服に着替えた。
カラスは太陽神の御使いであるけど、ちょっと勘弁してほしいよ。

当てのない旅行の締めくくりは晩御飯。
大きな駅の中なら名古屋らしいものがあるだろうと、JR名古屋駅近くの駐車場を目指した。が、駅周辺は大渋滞。車と人が入り乱れてぐっちゃぐちゃ。こういう状況は初めてじゃないから、焦りも困りもしないけど。
で、結局カーナビに案内させた場所に駐車場が無く、仕方なく駐車場案内を頼りに、JPタワー名古屋の駐車場に入った。駅ビルに隣接しているから、良しとする。
ビルを渡り歩いて駅構内に行き、構内図を見れば、名古屋うまいもん通りなるものが見つかった。そうそう、こういうの探してたんだ。中央コンコースから少し階段で下ったところにあった。
すぐ目の前にあった『キッチンなごや』がまさに、自分たちが食べたいものすべてありそうだったので、少し行列ができていたけど並んで待つことに。その間におなかが空いてきた。


しばらくして席に通されたら、味噌カツとエビフライがセットになった金しゃちの単品と、手羽先の唐揚げを注文。名古屋は名物グルメがたくさんあって良いなぁ。運転するから、ノンアルコールビールで乾杯だ。
美味しいものを前にして、嫁はニコニコ。喜んでもらえると嬉しい。
帰りは名古屋高速5号万場線から東名阪道に乗り、あとは行きと同じルートで。
なんだかんだで充実した旅行になったな~。名古屋にも関ケ原にも、改めてじっくり遊びに行きたい。

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