東京ディズニーリゾート（略称ＴＤＲ）――言わずと知れた日本最大のテーマパークだ。
僕にとっては、東京ディズニーランド（略称ＴＤＬ）１０周年の時に修学旅行で行って以来、ほとんど無縁の場所。『スプラッシュマウンテン』がまだ新しく話題になっていた頃で、今はもう存在しないアトラクションもある。シー（略称ＴＤＳ）なんて影も形も無かった。
片や嫁にとっては、家族と馴染みのある場所。特にシーが好きで、いつか大切な人とデートしたかったそうだ。
その“いつか”っていつだ。思い立ったが吉日だ、行こう！ってことで、バケーションパッケージ（略称バケパ）で希望の部屋がギリギリ空室だったのに乗っかって、わずかひと月前から計画を立て始めた次第。
行った記憶は遠く、ほぼ初めてといっていい僕と、何度も行っていて詳しい嫁。プランニングを嫁のほうがリードするなんて、これまでになかったシチュエーションだ。攻略本を読み込んだり、ディズニー映画を観賞してアトラクの背景を知ったり、回る順番考えたり。旅は計画しているときから始まっているんだよね。
前泊込みの３泊３日、嫁と初めてのディズニー。

忙殺された年度末があったから、有休を３日も取るのは良い気分転換になる。さらに仕事をフレックスで早退し、下道を走って神戸空港へ。敢えてカーナビを無視し、ポーアイ内の青看板に従ってみたら、結構な遠回りになった。
１７時過ぎと夕飯には少し早いものの、何かおなかに入れておきたい。あれこれ迷った末、『牛すじ壱成』でオムデミハンバーグと港ビールセットを、嫁とシェア。旅の始まりに飲むビールは旨い！空いていたから、窓際のソファ席で飛行機眺めながら寛げた。
上機嫌の僕らは、ロビーの一角でワインの試飲を実施しているのが、目に留まった。スタッフさんの解説を聞きつつ数種類試させてもらい、１ダースだけ購入に踏み切った。そんな高くないし、カベルネソーヴィニヨンの割に重過ぎず飲みやすいんで、気に入ったんだよね。配送してくれるということで、帰宅後のお楽しみに。
遅い時間のスカイマークだから遅延を考慮していたんだけど、定刻通りのフライト。羽田空港からのリムジンバスの予約時間まで、ずいぶん余裕ができてしまった。
それならと、『丸福珈琲店』でいかくんのマリネをつまみに、またビールを飲んで待つ。こういう時間が楽しいんだって。
バス乗り場で列に並び、乗る直前にチケットレスのバーコードをかざす。初めてのことで勝手がわからなかったけど、スムーズに乗れた。バスは東京湾に沿うように走る。途中、車窓からＴＤＬが見えたそうだが、明日の僕のために嫁は黙っておいたと。気遣いどうも。
そうして僕たちは、ベイサイドホテルエリアで下車。他には男性が一人だけ。もっと下りる人多いのかと思っていたけど。


前泊先として選んだのは、東京ディズニーセレブレーションホテル。冒険や発見がテーマのディスカバーと、夢やファンタジーがテーマのウィッシュの２棟があるとのことで、僕らはウィッシュにした。
エントランスに入るやミニーマウスの像がお出迎えするなど、比較的リーズナブルな価格ながら、ムードたっぷり。はやる心を抑えつつ、まずはフロントでチェックイン。
外は静かだったのに、フロント前は結構な列を成している。これも嫁が気づいていたんだけど、バスが停まって大勢が雪崩れ込んできたそうだ。おそらくパークからやってきた人たち。家族連れだけでなく女性のお一人様もいて、ディズニーマニアはスゴいなって。
不思議なのが料金の支払い方法。予約時に申込金として15000円払って、残りをホテルでという分割。最初から全額支払うって選択肢が欲しい。
ディズニーホテル特典の、パーク開園１５分前から入場できるハッピー１５エントリーのチケットも、チェックイン時に貰えた。
チェックアウトは手続き不要で、キーカードを回収ボックスに入れるだけで良いとのこと。
それと、ＴＤＲへの無料シャトルバスが混雑する時間帯まで、案内してくれた。


丁寧な接客を受け手続きを済ませたら、ホテル内を探索。『ジャスミンのフライングカーペット』がモチーフのソファがあったり、その前に置かれたテレビで映画『アラジン』を上映（小さな女の子がかじりついていた）していたり、『キャッスルカルーセル』でかつて現役で使用されていた木馬が飾られていたり、中庭に『エレクトリカルパレード』モチーフのトピアリーがあったり、こんなに楽しめるとは。嫁も大喜び。
一方、館内のコンビニは、ディズニーグッズを多めに取り扱っている以外は、ごく普通のローソン（はっきりそうとは書かれていないけど）。翌日の朝食にと、サンドイッチとスープを求めた。


スタンダードルームの中には、一面の壁いっぱいに可愛らしいイラストが。こちらもＴＤＲのアトラクがモチーフみたい。
バスルームやトイレ、アメニティは普通。スリッパにミッキーが描かれていたくらいかな。
とはいえ、バス・トイレが別、ベッドの横にソファがあって意外と部屋が広いというのは、地味にポイント高い。
あと、テレビでディズニーチャンネルを見られた。雰囲気壊したくなくて、ＢＧＭ代わりに点けていたよ。
翌朝早いから、夜更かしはせずに就寝。嫁がずっと嬉しそうなので、僕も嬉しい。