奈良県立図書情報館で土地の専門書を
2018年8月26日日曜日
19:40
ネット全盛の現代においても、図書館は情報の宝庫。特に専門的な事柄となると、ネットはまだまだ書籍に勝てない。さらに図書館は、郷土史など土地に根差した資料が多い。ましてやそれが、歴史の深い奈良であればさぞ面白いに違いない。
久しぶりの2泊。ホテルで朝食を摂ったあと向かったのが、奈良県立図書情報館。広い駐車場に車を停めたら、館内へ。
中では嫁と別行動。それぞれ好きなものを求めて散った。
僕の一番の目的は、春日大社の由緒記で鎌倉時代に成立した『
この叢書は高価なので、一般人は手を出しにくい。だけど、図書館なら読むことができる。
ふるさとコーナーという奈良に関する書籍を集めた一角があり、お目当ての本もそこにあった。周囲の棚を眺めてみると、春日大社蔵書の資料がズラリ。他にもここにしかなさそうな代物があって、これはホントに凄いな……圧倒された。
隣にあった『神社編 5 大和国』をパラパラめくって、談山神社の名が目に留まった。壁際の机に持っていって、気になる箇所がないか探すことにする。当たり前なんだけど、静かで勉強するには最適な環境だな。『多武峰縁起』を見つけ、思わず食い入るように読んだ。最近、漢文に対する抵抗が薄くなってきたから、苦もなく読める、読める。た~のし~い!『多武峰略記』にも中臣氏に関する記述の出どころが見つかった。収穫だ。
本をいったん棚に戻し、一般資料スペースへ移動。奈良以外も確認してみたい。
『神社編 22 香取・鹿嶋』では『鹿嶋宮社例伝記』と『鹿嶋神宮伝記』を、『古典注釈編 8 中臣祓注釈』では6種類の中臣祓(延喜式大祓詞・朝野群載中臣祭文・中臣祓注抄中臣祓・中臣祓注抄中臣祓本・氏経卿記録常良本祓・祓品々秘書中臣祓)を比較した記述を見つけ、もうワクワクしっぱなし。
『神道大系』が読めるというだけでも、ここへ行った甲斐があった!
自宅でじっくり調べるために、『古社記』などのコピーを取った。図書館での蔵書複写は初めてだったけど、カウンターで優しく教えていただいたので、難なくできた。
本を探したり読んだり複写したりで、気づけば2時間を優に超えていた。
嫁と合流し、館内のカフェレストランでランチ。味がどうとかじゃなく、手間をかけずに食事にありつきたかった。あるだけ有り難い。
ひとまず一番の目的は果たしたので、帰路に就くことにする。
その前に、近鉄奈良駅周辺をうろうろして、お土産をゲット。前夜に飲んで美味しかった地酒が欲しかったの。
帰宅後、奈良は吉野の地酒『八咫烏』を柿の葉寿司とともに。合うね、美味しいね!その日食べるものをお土産にすると、旅の余韻に浸れて良いわぁ……。
奈良のことが知りたいなら、もっと活用したいね。奈良県立図書情報館、また行こう。