奈良飲み歩きと興福寺国宝特別公開

2017年6月3日土曜日 09:59

興福寺の主要な国宝が一堂に集まる――。仏像好きにはまさに垂涎の企画!2017年の春と秋だけの特別公開だ。この機を逃す手はないと、春期の間に行ってきた。

週末に計画したので、できれば開館時間に入りたい。となれば前泊するのが楽。金曜日に仕事から帰ったら奈良に向けて車を出した。空室の都合で、今回も宿泊はスーパーホテルJR奈良駅前・三条通り。コインパーキングもタイムズビエラ奈良第2。
晩御飯も知ってるお店で『やまと庵 本店』。奈良の地酒『つげのひむろ』を嫁と差し交し、お店のオリジナル芋焼酎『飛鳥の夢』を水割りで飲む。いいねぇ。


嫁もよほど気分が良かったようで、2軒目行こうってことになった。探してみたら、意外なほど奈良には良さそうなバーが多い。
そのなかから、『Bar Fiddichバー フィディック』を選んでみた。これがもう大当たり!ならまちの一角、もちいどのセンター街から少し外れた所にある、隠れ家的ロケーション。重厚なカウンター。程よい暗さの照明。こじんまりした広さ。スマートでカッコいい、若いが腕の確かなマスター。まさに正統派。久しぶりにバーらしいバーに巡り会った。
フルーツカクテルが有名らしいので、1杯目に嫁はイチゴ、僕はスダチのカクテルを。フレッシュで美味しい!
フィディックは牡鹿を意味し、奈良の鹿とグレンフィディック(スコッチの銘柄)をベースにしたカクテルでの受賞経験もあることから、名付けられたのだとか。僕の2杯目はそのカクテルをオーダー。これがまた良いんだ。嫁は花万葉という日本酒ベースのオリジナルカクテルをチョイス。
マスターや隣のお客さんとも少し会話したり、とても楽しい時間を過ごさせてもらった。奈良を訪れた際には是非リピしたい。


つい深酒をしてしまったが、翌朝はゆっくりできる。ホテルで朝食を摂ったあと、徒歩で興福寺へ。
境内は、9時過ぎだというのにかなりの人だかり。券売所も結構な混雑だった。これからさらに増えるんだろう。


さあ、お待ちかねの『阿修羅 天平乾漆群像展』。
阿弥陀如来を中心に八部衆(阿修羅含む)、十大弟子、金剛力士、梵天、帝釈天、天燈鬼(カワイイ)、龍燈鬼、四天王が、仮講堂内にズラリと居並ぶさまは息を吞むド迫力!圧巻というほかに言葉が見つからない……。国宝館で1躯ずつじっくり拝観したことはあるけど、こうして集うと全体から放たれる極彩色のオーラが凄まじい。ただただ圧倒されつつ拝んだ。
こんな美の極楽をこの目で観るチャンスはそうそう無い。それを知ってるからだろう、多くの参拝客が群がっていた。なかなか自分の好きな位置に立つのが難しい状況だ。それでも惚けて眺めること十数分、満足したところで仮講堂を後にした。
仏像彫刻は嫁も大好き。朝から二人ともおなかいっぱいだよ。


時間はあるので、興奮冷めやらぬ気持ちのまま、フォトスポットを探して歩き回る。これは、猿沢池の端に咲いた花と興福寺の五重塔。相変わらず絵になる塔婆だ。
そんなこんなで寄り道しつつ駐車場に戻った。オープン前日の『NARANICLEナラニクル』はインパクトあったな。特にネーミングセンスがイカす。

や~……凄かった。ただでさえ乏しい語彙力が、さらに低下するほどに。
何度でもいうよ。仏像は御堂の中に安置されてこそ美しい。

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