花水土香さんの金魚点心ランチと橿考研博物館

2023年8月19日土曜日 22:44

奈良県高市郡高取町にある点心カフェ『花水土香はなみづか』さんが、今年(2023年)から予約なしでもOKな中華粥と点心の軽食セットを始められ、それに伴い予約限定ランチの粽が中華粥に変更となった。
粽も美味しかったけど、僕は中華粥が大好きで、それも『花水土香』さんのとなると食べてみたくてしょうがない!しかも、季節限定・飲茶ランチセットの工芸点心がメチャメチャ可愛らしい。連日の猛暑でなかなか出かける気にならなかったけど、こればかりは今月中に行っておきたい。というわけで、予約して食べてきた!

田原本町から南下して、高取町へ。『花水土香』さんの駐車場には予約時間数分前に着いた。博物館でガイドさんに捕まらなければもうちょっと余裕があるはずだったんだけど、とまれ間に合って良かった。


お好きなお席へとのことで、まだ座ったことのなかったお座敷を選んでみた。そこから店内を見渡すと、改めて素敵な空間だなぁとうっとり。これは他のお客さんが席を立った隙に撮ったもの。
壁を挟んだ隣には、団体さんがいるようだ。あれ、そういえばTwitterのフォロワーさんたちがオフ会で奈良を訪れるというお話をしていたような……もしかしたらニアミス。


季節限定の工芸点心は、大和郡山市で催される全国金魚すくい選手権大会にちなんで、水のいきもの。たまたまニュースで大会が翌日開催であると知ったので、なんともタイムリー。金魚にクラゲにイソギンチャクと、どれもこれもカワイイ!特に金魚が出色で、ヒレのひだがとても細やか。食べても一つひとつ異なる味わいで美味しい。
中華粥は奈良県産ひのひかり使用だそうで、貝柱の出汁が利いている。そのまま食べても良いし、ザーサイと刻みネギを載せるのも好き。あぁ~、これが食べたかったんだぁ~。
手包み水餃子はもっちもちだし、凍頂烏龍茶とうちょううーろんちゃ清香チンシャンはスッキリ飲みやすい。嫁もライチ紅茶を美味しそうに飲んでいた。


追加でデザートを注文。前に食べて大ハマりしたうさぎの杏仁ブラマンジェと、苺のクリームソーダを。これがまた超美味!奈良のブランドイチゴの「古都華」が、シロップだけでなく、小粒のが氷の代わりにも入っている。これらとアイスクリームが溶け合わさると、口の中が幸せで一杯に……。
そうそう、注文のために卓上のハンドベルを鳴らしたら、澄んだ奇麗な音がしたんだけど、しろみさんがどこで見つけた物か話してくださった。内装や食器類だけでなく、隅々まで選び抜かれた品ばかりなんだなぁと、感心するばかり。
会計を済ませたあと、店主ご夫婦と少しおしゃべりする時間も楽しみのひとつ。お茶が趣味になりつつある嫁がどこの紅茶か尋ねたら、快く教えてくださった。この度も素晴らしいひとときをありがとうございました。ごちそうさまでした!

お腹と心が満たされたところで、橿原考古学研究所付属博物館に寄っていくことにした。唐古・鍵考古学ミュージアムで馬形と牛形の埴輪を見比べたときに、古代の馬具の展示があることを思い出したからだ。
ところが、駐車場には「満車」の立札が。恐る恐る入って探してみると、一台スペースが空いていた。助かった。土曜講座の日で、その内容に富雄丸山古墳も含まれており、注目度が高かったせいかもしれない。


僕らはのんびり展示見学。『大和を掘る38―2022年度発掘調査速報展―』が開催中で、最新の調査成果に驚いた。
富雄丸山古墳は、日本最大の蛇行剣や類例のない盾形銅鏡が出土したことで大ニュースとなったのが記憶に新しい。その造出しから埴輪列も確認されたという。


こちらも一部で話題になっていた、鴨都波遺跡の用途不明土製品。口のような所に何かを噛ませる部品のようだけど、確かに謎だね。


東大寺旧境内で見つかった瓦。東大寺の文字が刻まれているのが面白い。遠い昔と今が地続きだと示してくれているようで、そう感じるのかも。


意外だったのが、興福寺境内で南都焼討なんとやきうちの痕跡が“初めて”確認されたということ。南都焼討で興福寺も焼けたというのは当たり前のように歴史的事実だと認識していたけど、考古学的には火災痕跡がやっと見つかったのか。


それから常設展を復習しつつ、古墳時代の馬具を重点的に見て回った。何度か見ているけど、ここまでじっくり学んだことはなかったな。嫁も興味深そうで、「古墳時代のエ○メス」との表現が彼女らしくて面白い。


知識も興味もアップデートされていくから、常設展って何度来ても新たな気づきが得られる。藤ノ木古墳出土の金銅鞍金具も、見え方が変わる。

奈良まで行って博物館とランチだけって、暑い日でも安心な良い巡り方をしたなぁ。工夫次第で遊べるもんだね。

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