NARA KINGYO MUSEUM（奈良金魚ミュージアム）は、奈良市の商業施設ミ・ナーラの４階にあるアクアリウム。日本三大金魚の産地のひとつである大和郡山市を擁する奈良県だけに、金魚をコンセプトとしている。
最近この手のアートを取り入れたアクアリウムが増えてきていて、金魚に特化しているここも前々から気になっていた。屋内なら梅雨どきでも気兼ねしないと思い、行ってきたよ。

長谷寺から一気に北上して、ランチのために平城宮跡歴史公園へ。天平うまし館のレストラン『tokijiku kitchen 平城京』が閉店し、『IRACA COFFEE』がレストランにも進出する形で『カフェ&レストランIRACA（イラカ）』がオープンしたと聞いたからだ。平城宮跡には良く訪れるので、どんなお店か早く知りたかったんだよね。


メニューはパスタやピザといったイタリアンが中心。だけど僕は、シルクロードカリーをチョイス。遣唐使船スパイスを使用しているらしい。ライスが古代米なのはご当地あるある。辛さは控えめながらスパイシーで、なかなか美味しい。嫁の日替わりドリア（この日はエビ）も一口貰ったけど、濃い目のチーズが良い感じ。
館内にはお土産屋さん『奈良の蔵』ができていて、どうやら天平みつき館の『平城京肆』も閉店したらしい。随分変化があったんだな。
ついでに平城宮いざない館に寄って、『よみがえった古代のボードゲーム かりうち』を購入。色味が好みだったから、キッズ向けとされているキュートぐみ版を選んだ。スポーツ向けとはデザインが異なるだけで、遊び方は変わらないそうだ。

ミ・ナーラまではすぐそこ。何度も前を通過しているけど、行くのは初めて。裏手に回り、第１駐車場に停めた。平日の正午過ぎで、結構な車の数。買い物客が多いようだ。
行けばわかるだろうとエスカレーターに乗って４階まで上がったものの、すぐにはわからず、素直にフロアマップを確認。１階と違って人影がまばらだ。
NARA KINGYO MUSEUMの入口は、支払方法が現金か電子マネー等かで分かれていた。が、スタッフさんがお一人だったため、現金組の対応が終わるまで少し待つことに。待つのは構わないけど、入口１つに絞ればいいのにとは思った。


さて、入ってすぐの所には、めちゃめちゃオシャレな金魚すくいなどがあった。遊べるだけで持って帰れないみたいだけど、案外興じている人が多い。


巨大な金魚ちょうちんを見つつ、「Kingyo Museum」のエリアへ。
最初の水槽が鮒（フナ）で、ん？金魚じゃない？と疑問を抱きながら次の水槽を見ると、そこから突然変異で生まれたという緋鮒（ヒブナ）が展示されており、なるほどと。さらに和金（ワキン）、琉金（リュウキン）と変異していったんだ。金魚の基本的な系図を教えてくれるわけね。良い導入だなぁ。

この先は、特に印象に残った作品をピックアップしていこう。


壁一面の造花の中に四角い水槽が付いていて、金魚の揺らめく尾ヒレが花束と一体化したみたい。


記念撮影用にスマホスタンドが用意されている部屋があった。せっかくなので撮ってみる。
スタンドの置かれた部屋が他にもあったし、随所に楽しんでもらおうという工夫が見られた。


「JAPONE 小路」では、夏イベント「二色の花と夏金魚」が催されていた。


金魚を風鈴やかき氷などに見立てていて、面白い。


「JAPANESE AQUARIUM DISCO」のエリアは、ダイアモンドカットの水槽などギラギラした世界。この雰囲気は苦手だな。時代錯誤なバブリー感というか、あまり品が無いように受け取った。
他の複数の作品でも、ミラーボールを使用していたんだよなぁ。個人的に合わないだけなんだろうけどね。


プロジェクションマッピングは水槽にも投影されていたんだけど、そちらはエンコードに失敗した動画のようで、割と台無しになっていた。直したほうがいいよ。


写真だと向かいの作品のライトが映り込んで見えづらいけど、月夜の空を金魚が泳いでいて、とっても素敵。一番好き。


阿修羅像のミニチュアを配した絵画のような作品も。大胆なことするねぇ。
作品とは関係ないんだけど、水槽の隅っこに固まりたがったり、水面に集まったり、ほとんど泳がず浮かんでいたり、金魚の種類による習性の違いなのかなぁ。

「トリックアート」はやたらニンジャ推しで、金魚が絡まないものまであり、インバウンド客狙いなんだろうか。


最後に入口付近の「AQUA OASIS」エリア。ここまで強烈な光をたくさん見てきたせいか、この穏やかな空間が落ち着く。
出る頃にはちょっと気分の悪さと息苦しさがあった。換気が悪いのか刺激を受けたからなのか。

平日の昼下がりとあってかゆったりと回れたし、思っていたよりずっと広い。
自分の好みではない部屋があったけど、それを差し引いても、もうちょっとこうしたらいいのに、って明らかな箇所がいくつか見えてしまって……光るものが多いだけに、惜しい。良かったよ。嫁も良かったって言っていたよ。だけど諸手を挙げてオススメできるかというと、うーん。