仁風閣

2023年4月22日土曜日 10:38

仁風閣じんぷうかくは、鳥取市の鳥取城跡に建つ洋風建築。実写映画『るろうに剣心』にて、武田観柳邸として使われたことでも知られる。かつて鳥取城主であった鳥取池田家の14代目当主が、明治四十年(1907)に別邸として建設した。時の皇太子(のちの大正天皇)の山陰行啓の際に、宿舎として利用されたそうだ。この機に再興された祭にて、皇太子の前で麒麟獅子舞が披露されたとか。
フランスルネサンス様式を基調としバロック調の胸飾りなどが施されながら、木造の瓦葺という和洋折衷の佇まい。明治期に特徴的な洋館は、嫁の大好きなジャンルだ。山陰地方には僕も行きたい場所があるし、それらと合わせて行ってきた!

金曜の夜、翌日の天気を調べると、高気圧に覆われて行楽日和らしい。近々日本海方面へ行きたいねと日頃話していたので、嫁に行く?と訊くと、行ける時に行っておこうと快い返事が。仁風閣はできれば朝イチに訪れたいけど、鳥取まで片道2時間かかる。となれば、前泊が楽。ホテルの空室を確認したら、幸い1室残っている。そんなことにも後押しされる形で、急遽夕方に出発。
鳥取道を北上し、ほぼ予定通りの時間でスーパーホテル鳥取駅北口に到着できた。先着順の駐車場にも空きが少しあり、ひと安心。全国旅行支援を終了した県が増えるなか、鳥取は6月30日まで延長しており、その恩恵にあずかれた。鳥取駅構内の土産物店で、ウェルカニとっとり得々割クーポンを活用して地酒やおつまみを調達し、コンビニでも買い足して、ホテルの部屋でささやかに宴。大衆居酒屋の雰囲気が苦手になってしまったから、こういうほうが二人とも落ち着くんだよね。

鳥取城跡や仁風閣に専用駐車場は無いが、周辺には公共施設利用者のための駐車場がある。城跡に最も近いのが鳥取城跡お堀端駐車枠なんだけど、8時50分時点で埋まってしまっていた。でも大丈夫、ちょっとだけ離れるけど、県庁北側緑地駐車場にはまだ余裕があった。
お堀沿いに鳥取城跡久松公園の入口に向かう。復元された中ノ御門表門から行ければ近いのだけど、さらに渡櫓門の復元工事が始まっており、通り抜けられないようだ。石垣の上など、そこここにツツジが咲き誇っていて嬉しくなる。今年はホントどの花も早いなぁ。


仁風閣には開門の9時過ぎに着いた。この門の前もロケ地だったなぁ。映画にそこまで思い入れはないけど、好きではあるから結構楽しい。


背面に回ると張り出したベランダがあり、シンプルながらも品を漂わせる。芝生に白亜の外観が映えるね~。


振り返れば、宝隆院庭園ほうりゅういんていえんが広がっている。池泉回遊式庭園で、片隅には宝隆庵がひっそりと。
こうして見ると、建物前後の空間ほぼ全部が撮影に用いられているんだなぁ。


庭を一周したら、次は館内へ。内部も凝った意匠が目白押し。各所の照明が可愛い。


一番感動したのが、支柱の存在しない螺旋階段。なんという曲線美!実際に昇降することは叶わないものの、色んな角度からなめるように視線を這わせた。


御寝室は畳敷き。同じ時代の洋風建築をいくつか巡っているけど、どこも共通しているポイント。まだまだベッドより畳の上の布団のほうが好まれたんだろうね。洋風に和物の組み合わせが、やっぱり惹かれる。


ほとんどの部屋にマントルピースが設えてあるのが、印象に残った。


ベランダにはたっぷりと太陽光が射し込む。快晴ではあるけど風が冷たい日だったから、その暖かさがとても気持ち良い。


また、ロケ風景のミニパネル展が開催されていた。陳列所のパネルは撮影禁止だったけど、その外のものは可。現地と比較して、あの噴水は持ち込んだセットだったのかとか、発見があって面白い。


外へ出たら、再びアングルを探して敷地内をくまなく歩いた。嫁が生き生きしている。喜んでもらえて良かった。

そうそう、設計者の片山東熊かたやまとうくまは、迎賓館赤坂離宮や京都国立博物館なども手がけている人なんだね。赤坂離宮にも行ってみたいね、って話になったよ。

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