高取町の花水土香さんで点心とデザートを満喫してきた

2020年8月1日土曜日 16:05

花水土香はなみづか』さんは奈良県高市郡高取町にある点心カフェ。農家でもあるご夫婦が、春から秋にかけての限られた曜日にだけ営業されている、自家製点心と台湾茶の小さなお店だ。飲茶ランチセットとアフタヌーンティセットのほか、単品メニューも豊富。美味しいだけでなく、外観から内装までオシャレで、見た目にも映えるデザートの数々や、歴史がお好きとあってモチーフに凝った逸品もあり、また行きたい!

長かった梅雨がようやく明け、久しぶりの青空……どっかで堪能したいな。そんなことを思いながらTwitterを眺めていたら、『花水土香』さんが本日限定の単品デザートとして、氷皮月餅を紹介されている。これ、初めて見たときから食べてみたかったんだよね!行きたいって嫁に相談したら、「今日は誕生日だから」って急なワガママを聞き入れてくれた。ありがとう!『花水土香』さんが気を遣ってくださり、取り置きと座席の確保までしていただけた。
嫁の協力もあり、正午頃に出発できた。阪神高速が週末のお昼過ぎとは思えないほど空いていて、スイスイと奈良県に入った。飛鳥駅前を通過し、高取町へ。
下土佐の交差点で左折して細い路を慎重に進むと、店舗の東側が駐車場で、幸い空車があった。到着予想時刻より余裕を持って着いた。


古民家を改装されたという外観から良いし、看板もカッコいい。
引き戸を開けて中に入ると、ご主人が出迎えてくださった。検温を受けてから、手指をアルコール消毒。空いている席ならどこでもとのことだったので、嫁に任せたら窓際のカウンターを選んだ。
セットは予約必須だけど単品メニューもたくさんあるので、二人で迷いに迷ってからオーダー。


待っている間に店内を見渡す。隅々まで趣向が凝らしてあって、とっても素敵な雰囲気。内装はご夫婦自らが作業された部分もあるとかで、まさにお二人が造り上げたお店なんだなぁ。


吉野町の上市スタンドに出店されていたのが始まりで、ここ高取町に店舗を構え1年前の春にオープン。吉野町の頃に一度だけ行ったことがあって、嫁ともどもその料理に魅了されたんだよね。
高取町にも歴史がある。日本書紀の推古天皇二十年(612)に、
夏五月五日、薬猟之集于羽田、以相連参趣於朝。
とあり、この「羽田」は現在の高取町羽内にある波多甕井神社はたみかいじんじゃ周辺とされる。飛鳥に都があった時代、推古天皇が薬猟りの行事を行われた土地なのだ。


そうこうしているうち、薔薇緑茶が運ばれてきた。ふんわり香るバラの香気とすっきりした後味が美味しい。4・5杯はおかわりできるとのこと。持っても熱くないダブルウォールグラスも有り難い。


続いて小籠包。中から溢れるスープがたまらない!旨味の塊。


それから、可愛い見た目に惹かれて注文した、やまもりいちごのアイスティー。『花水土香』さんはイチゴ農家でもあり、贅沢にもイチゴを氷代わりにした逸品。お茶とイチゴとレモンがミックスされた味が舌を潤して、思わず一気に飲み干してしまいそうになった。これホンッッットに美味しい!!芯まで冷えたイチゴも甘くて幸せ。2杯目からは温かいお茶を注ぎ足して、さらに飲める。


そして最後に、ココナッツ味の氷皮月餅。史跡ファンに瓦好きは多く、文様から寺院を特定しちゃう猛者もいるはず。この月餅は宮滝遺跡から出土した軒丸瓦がモデルだそうで、清流のほんのりとしたブルーが綺麗。ココナッツのやさしい味も美味しい!こんな形に作れるのが凄いよホント……凄い……。

お茶がたくさん飲めたし、格子から吹き込む風が爽やかだし、ゆっくりゆったり過ごせたのも嬉しい。
そういえば、奥に座っていた先客の女性グループも、スゴく楽しそうにしていたな。

お店自体だけでなく、食器に至るまで選び抜かれた感じ。上市で営業されていたときも美味だったけど、ここは空間含めて全部素敵!ごちそうさまでした。
なお、入店時の検温・消毒のほか、店員さんご夫婦マスク着用、座席間隔にゆとりがあるし、風通しもとても良く、安心してお食事や喫茶を楽しめると思ったよ。立地としても明日香村に程近く、観光の合間に利用するとかいいよね。高取町にも色々あるし、また行こっと。
山田寺の瓦型の月餅もあるみたいなので、そっちも機会があったらいいな~。石川麻呂おじいちゃんのお寺……。

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