ミシガンクルーズは明るく楽しいひととき

2017年4月28日金曜日 17:36

外輪船に乗って琵琶湖を周航する、ミシガンクルーズ。「Michigan.」と外国のおねーさんが言うCMが関西人には馴染みのある、あの船だ。一度くらい乗ってみても良いかな、と思い行ってみたんだけど、これが意外と楽しかった。雄大な琵琶湖や湖岸の景色を眺めてるだけでもあっという間だし、サービス精神旺盛なクルーたちのトークを聞くのも面白い。35年間愛され続けてるのも納得だ。
ちなみに外輪船とは、水車のような形のパドルを推進器として使う船のこと。

びわ湖バレイを後にして一路大津港へ行き、素直に大津港県営地下駐車場に車を停めた。ここは調べが甘かったところで、浜大津アーカスの駐車場なら割引サービスあったんだよね。
すんなり着いたこともあり、集合時間まで1時間近くあった。お手洗いにも行きたかったし、暇潰しに浜大津アーカスとやらに入ってみることに。中にはラウンドワンがあり、アミューズメントコーナーで遊ぶことにした。最近二人ともスマホでガルパ!やってる流れで、嫁が数年ぶりにpop'n musicに挑戦。すると、やはり以前より音ゲー感覚が良く叩けてた。キャリアがあるぶんpop'nでは負けないが、ガルパ!は嫁のほうが上手いんだよなぁ。
そんなことしてたらすぐ時間が迫ってきた。

大津港旅客ターミナルに向かい、琵琶湖汽船のチケットカウンターにて予約してる旨を申し出る。料金のほとんどにじゃらんポイントを利用してるので、端数の60円だけ支払うという、奇妙な体験をした。これから二人でクルージングだというのに、百円硬貨を出してお釣りが戻ってくるんだから。


無事チケットを入手したところで、丁度ミシガンが帰港してきた。さっきまで曇ってた空も、また晴れてきた。僥倖じゃあないか。
これから乗る船に近寄って見てみたり、周囲を見渡したりしてて気づいたのが、人影があまりないってこと。平日の夕方じゃさすがに乗客少ないのかな。
と思いきや、集合の放送に従ってゲート前に行くと、あちこちから他の客たちも集まってきた。それでも十組弱だけど。もっと極端に少ないのを予想してた。
決して多くない客数でも、クルーたちは陽気に歓迎してくれた。この雰囲気良いね。


琵琶湖大橋より南を周遊し、におの浜観光港と柳が崎湖畔公園港に寄って、大津港に戻ってくる80分コース。
ミシガンに乗り込んだ僕たちは、階段を上って上へ上へ。3階デッキでマイクを持ったパフォーマーと出くわすと、嫁は横にあった階段をさらに上った。その先は上甲板。出航するにあたり、確かにここが最も見晴らしが良い。
地上から見送るスタッフと船上のクルーらが中心となって、いってらっしゃい、いってきます、の大声が響く。ファミリー層を意識した演出だけど、楽しげで悪くない。


ラジオのようなパフォーマー2人のトークを聞きながら、びわこ競艇場などを眺める。
大きな琵琶湖の南湖と呼ばれる狭いエリアだけを回遊してるはずなのに、それでも広く広く感じる。風を受けてただ見てるだけで楽しい。


そこへ、観光スポットではお決まりの、記念撮影の販売業者がやってきた。どう考えても割高でボロい商売だと思うんだけど、最近は素直に撮らせて購入するようにしてる。そのほうが煩わしさがなくて気持ちが良いんだよね。写真自体はそんな悪いものじゃないし。
僕のポーズは別に照れてるワケじゃなくて、帽子が風で飛ばないように。被る帽子のチョイスは逆のほうが良かったかな、と嫁があとから気にしてた。


色んなイベントが舞い込むもので、今度は学習船megumiと擦れ違った。学生たちがすっごい元気に手を振ってくれ、こちらの乗客や嫁も手を振り返してた。こういうやり取りもいいねぇ。

コーヒーでも飲みながらぼんやりしたいなと、3階に下りてバーにてテイクアウト。スカイデッキに戻り椅子に腰かけて、熱いカフェラテをすすった。ビール飲んでるおじさんもいた。


ホッとしてるうちに、におの浜観光港に到着。大津湖岸なぎさ公園の芝桜が丁度見頃で、とても美しい。大津プリンスホテルのビルも印象的。こんな所があるんだぁ。
ここで意外なほど大勢が下船した。大津港からの移動だけに乗ったみたいだ。ホテルに宿泊かな。


再び出港したところで、船内の探検に繰り出す。
まずは3階テラスデッキから、パドルを覗き込んで見てみた。力強く水しぶきを上げながら回転し、湖面に独特の波模様を残してゆく……。珍しい光景に嬉しくなる。
ミシガンが外輪船なのは、琵琶湖の水深を考慮してのことだとか。しかも飾りではなく実際にコレで航行してるってのが、カッコいいよ。


4階建構造の船内はさながら迷路のよう。船首に向かって歩いても階段に阻まれて進めなかったり、ロイヤルルームを通り抜けないとロイヤルデッキに出られなかったりする。迷ったけどそこを楽しんだ。


比叡山やさらに遠くの比良山系を眺めて、あそこにも行ったなぁと思いを馳せる。お昼はあの上から見下ろし、今は湖の上を走ってるんだから、つくづく琵琶湖を堪能してるな。


次に柳が崎湖畔公園港に寄港。この公園も綺麗。
岸辺にいた子供たちが、こちらに向かって石を投げつける様子が見えた。ずいぶんな歓迎っぷりだ。距離があるから当たらないし、当てる気もないだろうけど。


やけに目立つ建物は、びわ湖大津館。旧琵琶湖ホテルを改修したらしい。
一人だけど、ここから乗船してきた客もいた。

ステージから船内放送を通してトークやクイズをしてくれた2人は、本職はミュージシャンとのこと。あれだけ達者なMCこなさなきゃならないんだから、大変だな。
最後に綺麗な歌を披露してくれた。放送を通さず、ステージから漏れ聞こえてくる歌声をBGMにするのも、良い気分。
こうして大津港に戻っていった。もっと乗っていたいような、少し寂しさを感じた。

これぞ非日常という、特別な時間を過ごすことができた。とにかくクルーたちが明るい。琵琶湖の景色も楽しい。乗って良かったよ。
琵琶湖については、竹生島に行ってみたいと前々から思ってるけど、それだけでなく北湖の広さも体感してみたくなった。

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